―数日後― 「あ、いたいた。山田と哀沢ペア」 学園のカフェテリアにいると情報を貰った俺は、担任で英語教師の山田とその恋人である数学教師の哀沢の元へ行った。 二人は公認の仲。 「雨月か。どうした？」 「なーに緋禄くん？」 俺はコーヒーを飲んでる二人の目の前に座って、真剣な眼差しで相談をした。 「俺ばっかり毎回気持ちよくしてもらって終わる。口でさせてもらえない。どうにかして口で満足させたい。二人は挿入前までどんなことしてんの？」 山田は両手で顔を覆って、首を振りながら恥ずかしそうに、いや、楽しそうにキャッキャッしてる。 哀沢は呆れている。 「セックスの相談かよ…」 「えー、俺はそういう話し大歓迎だよっ。相手は咲輝くんだよね？見てて癒される教え子たち。尊すぎる。どこまでいったの？」 「…一応、最後まで」 「おめでとーっ！」 山田は嬉しそうに俺の両手を掴んでまだキャッキャッしてる。 「いや。だから口でさせてもらえなくて…どうしたらいいかな？」 俺の悩みに山田と哀沢は顔を合わせて一瞬黙り、再び俺を見て口を開いた。 「俺は前山みたいに優しくねぇから、参考になんねぇぞ」 「そうだね。二人と俺たちはジャンル違うもんなぁ」 「いや、もしかしたらヒントが見つかるかもしれないから教えてよ」 哀沢はため息をついて、俺に目線を合わせて話し始めた。 「自分が満たされたいときは山田の頭掴んで喉奥までガンガン出し入れ繰り返す。俺ので喉奥開かせてこれ以上入らない場所まで押し入れて、苦しそうな山田を見て、口から抜いたあとに唾液やヨダレを垂らして息を切らす姿を見れりゃ満足する」 え…激しすぎだろ。 俺の頭が哀沢の話を整理しきれていない間に、山田が話し始める。 「そうそう、その時本当に苦しくて吐きそうになるんだけどさー。でも吐きそうの直前で頭掴むの止めて哀沢くんは終わらせてくれるから本当に優しいの」 想像しただけで激しすぎる。 咲輝にそんなことやられたら震えそう。 「前山はそんなことしないだろ。だから俺たちに相談しても無駄なんだよ」 「俺はイラマも興奮するけど、哀沢くんはディープスロート大好きだから自分のペースで気持ちよくしたいときは、少し勃ってきたあたりでズボン脱がせて舐め始めちゃうよ」 「おい、山田。雨月もう引いてるだろ。それ以上話さなくていい」 なんなんだこいつら。 相談した俺が間違っていた。 何のヒントも得られそうにない。 「喉奥までゆっくり入れて、上目遣いで哀沢くんの感じてる顔を見るのが快感。最後まで俺のペースでフェラさせてくれるときは、そのあとじっくり愛してくれるんだけど、途中から頭ガンガン掴まれて哀沢くんのペースでやられたら、あぁこのあと激しく愛されるんだなって合図で…」 「あー、ごめん！もういい！俺たちそのレベルに達してない。本当に参考にならなかった」 「まぁ、いずれにしてもお前らが俺らのレベルに達するのはまだまだってことだ」 「でもさー、俺たち結構最初からそんな感じだったよ？俺さー、めっっっちゃ勉強したの。どうしたら気持ち良くさせられるか。後でまとめた内容PDFでデータで送るよ」 「いや、もういい！この話し終わり！聞かなかったことにする」 俺は自分の耳を塞いで首を振った。 哀沢と山田はそんな俺を見て微笑んだ。 「まぁ前山はお前のこと大切なんだろうな」 「そうそう、咲輝くん優しいし。二人のペースで頑張りなよ」 「うん…」 この二人みたいにフェラだけであんなに激しくされたら、俺は多分早死にしそうだな。 マジで相談相手間違えた。