今日スタジオ内で行われるのは、ゲイビ男優達による『王様ゲーム』だ。 　メンバーというのは、京平や玲音が所属している事務所の男優達で撮影のお仕事でもある。 　だが、この仕事に京平達の姿はない。　そう京平達の方は、もう既に京平と玲音と諒馬の三人で十分に売れているのだから、それだけで十分だろう。 　京平達の他にも事務所で働いているゲイビ男優達はいるのだから、社長は今度そのメンバー達を売ろうという事なのかもしれない。 　確かに京平達がいる事務所のキャスト達は、玲音達以外にもまだまだ沢山いる。　新人さんも居れば、ベテランさんも居るわけだ。　また可愛い子だって居るのだから、どんどん売っていかなければ勿体無いからであろう。 　諒馬達のおかげで今やこの会社は急成長していて、東京の郊外ではあるのだが、立派なスタジオだって作ったのだから。　それまではホテルを数時間貸切にし、一気に撮影を行っていた。 　その郊外にスタジオを作ってからは、大分ゆっくりと撮影が出来るようになった気がする。　そして個室的な撮影場所もあるのだが、勿論、大勢での人数であっても撮影出来るホールみたいな場所もある。 　今日はその場所を使って撮影をするようだ。 　そこに集まった人数というのは、タチ八人、ネコ八人で総勢十六人での撮影だ。 　タチにせよネコにせよ、それぞれ違うパターンの個性的なキャラ達を集め、今日は撮影するらしい。 　約束の時間になると、続々と男優達がこのスタジオへと集まって来る。 　そこには社長も居て、男優達が集まって来るのを待っているようだ。 　そう今回この企画を考えたのは社長で、それを指揮や監督みたいなのをするのだから今回は撮影現場へと来たのであろう。 　社長はキャスト達が集まる間、スッタフ達と打ち合わせをしているようだ。 　今日のテーマは『王様ゲーム』。 　『王様ゲーム』のルールとは、くじには王様、そして数字が書かれているだけだ。　王様になった人は数字が書いてある人に命令する事が出来る。　これが普通の王様ゲームであれば、 『一番と二番でダンスを踊る』 　そういうような命令なのであろうが、今回ゲイビビデオの社長が考えた『王様ゲーム』なのだから、大人向けなゲームとなっているようだ。 　簡単な命令であれば、キスだけで済むのであろうが、今回はゲイビ男優達がやるのだから、キスだけではなくキス以上の事もやるという予定なのであろう。 　ゲイビビデオなのだから、そういう大人向けな事をトコトン行う『王様ゲーム』という事だ。