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14 ※本番
その陽生の言葉に涙目になってまで何かを訴える阿月。
だが陽生には全くもって伝わってないようで、寧ろ首を傾げてしまっている位なのだから。
それを分かっているのか、それともわざとなのか創也は、目醒めた陽生に対し、
「陽生……そのまま阿月の胸を指先で……ってかさ、陽生、これは、王様ゲームなのだから、お前自らは動いちゃいけねぇんじゃなかったか?」
その言葉を聞いて、目を見開いてまで陽生は創也の顔を見上げる。
「ま、そういう事だなぁ……」
そう言うと、創也の方は満足したようだ。
寧ろ陽生の方は、これが王様ゲームだっていう事を忘れていたのかもしれない。
とりあえず陽生は創也に言われた通り、阿月の胸の突起を指先で摘み上げる。
それだけでもビクビクと体を震わせ、背中を反らせる阿月。
「ぁああん! ホント、無理だってぇえええ! イくっ! イっちゃうからぁあああ!」
本当に阿月の場合、イく寸前というのか、さっきイったばかりなのに阿月のモノの先端部分からは止めどなく透明な液体が溢れ出て来ていた。
肩で激しく呼吸を繰り返し、体中に汗までも滲ませている阿月。
今はいつものゲイビの仕事ではなく、『王様ゲーム』をしているのだから、王様の命令が無ければイってはいけないという感じだ。
それは男性にとってどれだけ辛い事か。 しかも普段の阿月のゲイビでの仕事というのはネコの役なのだから、イきたくなれば寧ろイってもいいという側、あまり我慢しなくてもいいのだから余計になのかもしれない。
阿月のモノはもうお腹にくっつく程まで勃ってきているのだから、本当に辛い状態だろう。
エネルギーを放出している汗もあるのであろうが、今はイくのを我慢しているのだから冷や汗も混ざっているのかもしれない。
そんな中、創也は、
「そろそろ、俺のを中に挿れてもいいかな?」
と創也は呟くようにして言うのだ。 そして今度は陽生の方へと視線を向け、
「陽生……仰向けになれ……そうじゃねぇと、俺のが阿月の中に挿らないからな」
「え? あ、ぅん……」
さっき陽生は創也に『王様の命令は絶対』と言われたばかりなのだから、そう返事をすると、そこは黙って仰向けの状態になるのだ。
それに満足した創也だったのだが、そんな創也に不安そうにしているのは阿月だ。
「え? 何!? え? あ……」
陽生が仰向けの状態になった直後だっただろうか、阿月の背後がこう騒がしくというのか気配を感じれるようになったのは。
「今から、俺様もお前の中に入るんだよ……。 だって、さっき、お前は俺の言う事を聞けずにイったんだからな」
そう言う背後で創也の熱い吐息が阿月の耳へと掛かる。 きっと創也はもう阿月の背後で膝立ちの状態でいるのであろう。
確かに陽生は仰向けの状態になったのだが、阿月はまだ陽生の上で跨ったまま陽生のモノを中に挿れているのだから。
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