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33 ※指

 それを理解したのか、奏空の方は都春に向かい微笑むのだ。  もしかしたら今の言葉というのは、半分は冗談で言っていたのかもしれない。 少なくとも奏空の方は本気で文句を言っているような素振りではなかったのだから。 「では、結衣人さんに今日は気持ち良くなってもらいましょうか?」  と急に楽しそうな感じで言う奏空。 「また、結衣人さんは四つん這いになってもらえます?」 「え? やぁ、それは……恥ずかしいんですけど……え? 皆さんにココ丸見えの状態になるんですよねぇ?」  そう顔を真っ赤にしながらも何故かしっかりと奏空の方へと視線を向けて言う結衣人。 「確かに、皆様には結衣人さんのソコが丸見えの状態になってしまいますが、これは、ゲームなんですから、王様の命令は絶対になるんですけどね」  どうやらゲームの趣旨を忘れてしまっているようだ。 どうしても行為に夢中になっていると王様ゲームだという事を忘れてしまっているのかもしれない。 現に都春も結衣人も奏空に注意されてしまっているのだから。  奏空にそう言われてしまい、もう結衣人には拒否権は無いと分かったからなのか、奏空の言う通りに四つん這いへとなる結衣人。 「はい! これで、結衣人さんのココは皆様に丸見えになりましたね。 では、結衣人さんには今度気持ち良くなって貰いましょうか? まぁ、とりあえず、ココを広げていかないと最終的に都春さんのモノが入らなくなってしまいますからぁ」  そんな事を言う奏空に対し、結衣人の方は四つん這いの状態で、体がフルフルとしているようにも見える。  それはどっちの意味なんだろうか。  媚薬が効いて来ていて、武者震いのようなものなのか、それとももう怖くてただ単に震えているだけなのか。 そこは本人じゃないと分からない所なのかもしれない。 「初めての人っていうのは、ココはなかなか広がらないもんなんですよ……。 なので、時間を掛けて広げて行くのがいいと思うんですけどね。 先ずは指で広げて行ったらいいですかね?」 「指でココを広げるのはいいのですが、奏空さんが指示してくれないと僕の方は先に進む事が出来ないんですけど……?」 「ふふ……そうでしたわぁ。 それなら、都春さん……先ずはローションを指に付けてもらえますか? それから、後ろのこの部分を擦って上げて下さいね」  そう奏空は都春に向かって指示を出すのだ。  そして都春には奏空の指示通りに指にローションを付け、結衣人の後ろの蕾を擦り始める。 「ひゃぁあん! え? あ……」  思わず声が出てしまった事で、結衣人は手で口を押さえてしまうのだった。  でも案外普通な行動なのかもしれない。

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