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pr.
「っあ、あん、やぁ……っ!!」
頭が真っ白で、何も考えられない。三崎が遠くに感じて、例えその姿が見えなくても俺を笑っているんだろうな、というのが分かる。裸にされて、目隠しされて、手足を手錠と鎖でどこかに繋がれている自分。最初に飲まされた媚薬らしき液体と尻の中に入れられているバイブらしきもののせいで、痛いのと、気持ちいいのと、怖いのと、楽しいのと、そんなよく分からない感情がグルグル混ざって、気持ち悪い。
「あぁっ、や、んん……っ」
三崎は何も言わない。たまに聞こえる吐息らしき音がなければ、そこにいるかどうかさえ分からない。こんなにおかしくなっている俺に対して、何も喋ってくれない。
「っひ、っあ……ああっ、も、ダメ……ぇ……っ!」
どうしてこうなったんだろう。
どうして欲しいんだろう。
どうなりたいんだろう。
――せめて、顔が見たい。
「三崎、三崎、ぃ……っ!!」
もうほとんど出ない欲を自身の先からポタポタと垂らして、俺の記憶はそこで途絶えた。
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