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第10話※
浴室から出て軽く全身をタオルで拭いた後、遂にベッドインした春川くんを四つ這いに、なるべく尻を高く持ち上げるようにさせる。
彼にとっては屈辱的な女豹のポーズそのものだが、これから気持ち良くなってもらう為には必要不可欠だ。
粘度の高いローションをたっぷり双臀に垂らして、狭間やその周りを、マッサージするように優しく揉み込んでいく。
パクパク口を開閉する未開のアナルに、こちらも直腸内を傷付けないようにと、ローションを追加した人差し指をゆっくり挿れていく。
「痛い?」
「痛くは、ないっす……違和感はありますけど」
しばし動かさず馴染むのを待ってから、ぐるっと弄り回したり、抜き差しをしてみる。大丈夫そうだ。
「はぁっ、ぐ……か、課長……こういうことされてる時って……何考えてたら良いですか……? もっ……恥ずかしすぎてたまらなくてっ……」
「え? えーと……僕なら……妄想、しちゃう。このまま春川くんとエッチしたら、どれだけ気持ち良いかなとか、春川くんはどんな風に乱れてくれるんだろうとか、その逆も然りで……。ああでも、それで補えないなら普通に自分で扱いたりもするよ」
「な、なるほど。それ良いっすね……」
たぶん彼なりの淫らな妄想はしてくれることにしたのだろうけど。春川くんが自らのペニスに手を伸ばして、慣れた手付きで扱いていく。
初めてアナルをほじられているというのに、その巨根はどんどん膨張して、我慢汁がツツーッと漏れ出してシーツに染みができる。
やっぱりなんて立派な男根だ。どちらかと言うと僕に挿れてほしいが、春川くんの意思なのだから今はあくまで抱く側に回る。もちろん未経験の春川くんに抱けと言う方が難しいと思うし。
「はぁ、はぁあっ、課長……課長っ……チンコいいっ……! こ、こんなのがぁっ、俺の中に挿入るんですよね、そしたら俺っ、女の子みたいに喘いじゃうかもしれないんすよねっ……」
グチャグチャ淫猥な水音を立てながら春川くんが泣きそうに呟く。
あ、たぶん春川くんにも素質がある。女性そのものになりたい訳ではないが、同性に抱かれたい、蹂躙されてみたいという願望が。
柔らかくなっていくアナルに指を足す。僕のものはあまり大きくない代わりに、指が太いから、中指との二本でも春川くんには充分だろう。少し苦しそうにしている。
「もう少ししたら……オチンチン挿入っちゃうからね」
「ひッ……、ぁ……は、はい……課長の、が……」
想像したのかぞくぞく身を震わせた。
二本の指で散々ほじり回した後、鉤爪のようにして、肛内の膨らみをギュッと押し付ける。
「んんっ、くぅーーーーッ!?」
初めてでここまでの反応を示すとは意外だったが、それは春川くん自身もだ。
「ここわかる? 前立腺。男の子だけの気持ち良いところだよ」
「し、知ってます……名前だけ……。あ、あぁ、やばいっ……こんなことばっかりされたら……課長のチンコでもそこ押されたらって思ったら……」
「イッちゃいそう?」
耳元で息を吹きかけると、春川くんの括約筋が指を締めてきた。まるで意思を持っているかの如く。
「熊野課長おぉっ……もっ、我慢できないっ! 欲しいっ! 課長のチンコ、俺の尻に挿れてくださいっ、俺を本当の意味で……課長の恋人にしてくださいっ」
恋人、か……長らくそんな相手はいなかったし、茶飲み友達くらいでまさかこの歳でできるとも思わなかった。
そもそもどタイプである部下、春川くんにそんなにも求められたら、言われなくても僕だって。
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