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第35話

「おかえり」 ピンポーンって燈人の家のインターホンを鳴らしたらすぐにドアが開いてそう言ってくれた。 「ただいま」 燈人に抱きついて中に入り燈人の匂いをクンクン嗅いでると髪をワシャワシャと撫でられる。 「おつかれ。」 「ありがとう。···ねえ、一緒に寝よー?」 ていうか決定!って燈人からちょっと離れて腕を掴んで寝室に向かう。スウェットに着替えてベッドに入って隣に寝転ぶ燈人に擦り寄った。 「今日は休みか?」 「うん」 「そうか」 ちょっとだけ顔を上げるとバチッと目があって薄く笑った。ゆっくり目を閉じると燈人の唇が俺のそれと合わさってじんわりと熱くなる。だんだんとそれは激しく深くなっていってクチュっと厭らしい水音がなった。 「ん、っ···も、くるしっ」 もういいって胸を叩くと両手を取られそれぞれ顔の横に押し付けられる。いつの間にか燈人は俺に馬乗りになっていた。 「ちょっと。寝かせてよ」 「お前が煽ったんだろうが」 「煽ってなんかないよ···お願いちょっとだけ寝かせて」 不満そうながらも上から退いてくれた燈人は俺の手を離そうとはしない。 「何?甘えたい気分なの?」 「それはお前だろ」 間違ってないやって一人頷くと「な?」って強く抱きしめられる。燈人の体温と匂いに安心してゆっくりと目を閉じた。

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