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第34話

風呂から上がって髪を乾かして若のところに戻ると八田が首をコクコクとさせてうたた寝をしてる。 「やーた!」 「あ···?···悪い、寝ちまってた」 「ううん、ありがとねー」 肩を軽く叩くとああ···って言って立ち上がり部屋に戻るってすぐに向こうに消えちゃう。 若の部屋に入って荒く呼吸をしてる若の首に浮かぶ汗をタオルで拭った。 「···おい、赤石」 「ん···」 肩をユサユサ揺らされて目を開けると若が笑って俺を見下ろしていた。 「ずっと、みててくれてありがとな。もう大丈夫だから」 「いえ、熱は下がったんですかー?」 「ああ」 「よかったぁ」 そう言ってあくびを零してしまい慌てて口を押さえた。 「お前全然休めてねえだろ。俺が親父に言っといてやるからさ、今日は帰って休め」 「大丈夫ですよぉ」 「無理すんな、ほら今すぐ帰る!」 そう言われて肩を叩かれる、じゃあ帰ろーって立ち上がって幹部室に置いてる荷物を取りに行った。 「帰んのか?」 「若がいいって」 「···そうか、わかった。」 早河に帰る用意をしてるところを見られてちょっとだけ焦ったけど、話をしたらあっさり幹部室から出させてくれた。

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