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第238話
隣に燈人がいる。それだけで俺は満たされる。
「結婚したいね」
「お前が形に拘るなら、今すぐにでも海外に飛んでやる」
だから、そんなの、必要ない。
「ううん。確かに、結婚はしたいけど、でも今のままでも十分」
燈人にキスをすると、口角を上げた燈人が俺の髪を優しく撫でて抱きしめてくれる。
「俺も。今のまま、お前がずっと隣にいるならそれで十分だ」
「俺達って、最高のカップルだよねぇ」
「今更気づいたのかよ」
「だってさ···遠回りしすぎたもん」
燈人の優しい匂いを胸いっぱいに嗅ぐ。
こうやってお互いを本当に愛せるようになるようになるまで、たくさん頑張った。
「愛してるよ、燈人」
「ああ。俺も、愛してる」
微笑みあってキスを交わす。
光を反射させる指輪がキラキラと眩しく光った。
君の特別になる方法
second story
END
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