俺は、ベッドの上で足を開いて座るシュウさんの股の間にうつ伏せで横たわり、彼のペニスを舐めていた。 　口の中でそれは硬さを増し、先走りが舌の上にひろがっていく。 　欲しい…… 　俺の後ろの穴は物欲しそうにひくつき、だらだらとローションを垂れ流している。 　俺の勃起したペニスにはリングが食い込み痛いはずなのに、その痛みすら気持ちいいと思ってしまう。 　リング外されたらきっと、半端なく気持ちいいだろうな…… 　俺はリングを外された時の事を妄想しながら、シュウさんのペニスを懸命に舐めた。 　口をすぼめてわざと音をたてると、小さく呻く声が聞こえてくる。 　裏すじ舐めて、鈴口を舌で割って先走りを吸い上げると、シュウさんは俺の頭に手を置いた。 「舐めるの、上手くなったね」 　言われて俺は目を細める。 　もっと褒めてほしくて俺はペニスに手を添え、鈴口を吸いながら手でしごいた。 　早く欲しいよお…… 　そう思うと、自然と腰が浮く。 「口に出すのと中に出すの……どっちがいいかな？」 　余裕のない声で言いながら、シュウさんは俺の頭を撫でた。 　そんなん俺、選べない。 　口に出されるのも中に出されるのも、どっちも気持ちいいから。 　中に出すっていっても、いつもゴム越しだけど。 「漣は、どっちも好きだよね……今日は中に出そうか？」 　と言い、シュウさんは俺の口からペニスを引き抜いた。 「あ……」 　声を漏らすと、シュウさんは俺のドッグタグを手に取り言った。 「おいで、漣。中を満たしてあげるから」 　満たしてあげる、の意味を理解できないまま俺は身体を起こしてシュウさんの首に絡みつき、そのままベッドに押し倒された。 　そして、開いた足の間にシュウさんの身体が入り込み、ぽっかりと空いた穴にペニスの先端があてがわれると一気に俺の中に入ってきた。 　そこで初めて気が付いた。 　いつもシュウさんは必ずゴムをする。 　でも今日はしてなくね？ 　だから中、入念に綺麗にするように言われたのか？ 「中……すごい」 　シュウさんはうっとりと呟くと、腰を引き奥まで腰を埋めた。 「あ、あぁ……！」 　中、繋がってる……やばい、これ、いつもより気持ちいい。 　奥を抉られて前立腺を突かれて、俺の頭おかしくなる。 「奥、気持ちいいでしょ？　漣、奥を突くとすごい中を締め付けてくるんだよ」 「そ、んなことしてな……あぁ！」 　深いよぉ…… 　中、気持ちよくって頭溶けちゃう。 「漣、嘘はだめだよ。中が収縮してるの、僕にはわかるから」 「ひ、あ……あ、あ、秋星、さ……」 「ほんと可愛いよね、漣は。Ｓｕｂだって自覚なくて最初はどうしようかと思ったけど……」 「うあぁ！」 　浅いところまで引き抜かれたかと思うと、今度は前立腺ばかりを狙われて、そこを突かれるたびに俺は喘いだ。 「あ、あ、あ……そこ、だめ、イくからぁ！」 「空イキならいっぱいしていいよ。さっきちゃんと我慢できたし……最後にはちゃんとリング、外してあげるからいっぱいイッて？」 　すっかりドライでイくことに慣れた身体は、快楽の海にあっけなく沈んでしまう。 　幾度となく身体がけいれんを繰り返し、閉じることを忘れた口から唾液が漏れていくのも構わず、俺は声をあげ続けた。 「イってる、イって、あ、あっ！」 「もしかしてイくの止まんない？　ずっと中が収縮してるけど」 「止まん、ない……いっぱい、中、すごい、から、あぅ、あ、あ、あ……」 「そんな顔されると……もっと壊したくなる」 「ひ、あぁ！」 　壊れる……？ 　何が……身体？　頭？ 　わけわかんねぇ…… 　イき続ける身体に容赦なくシュウさんは抽挿を繰り返し、そして短く呟いた。 「イく……」 　いつも大して表情を変えないシュウさんの顔が、恍惚とした表情になり大きく息をつく。 　中……熱い…… 　あぁそうか、中に出すってそういう意味だったんだ。 　中が精液で満たされるのを感じていると、シュウさんは俺のペニスを戒めていたリングを外した。 　その瞬間、せき止められていた精液が一気に溢れ出る。 「あ、あぁ！」 「あはは、すごい量……中もうねってるし、抜かずにこのまましようか？」 　笑いながら言い、シュウさんはまた腰を揺らし始めた。 　やばい、無理、おかしくなる。 　違う、もうおかしいんだ。 　だって俺、中に出されて悦んで腰を振ってるんだから。 「やばっ……いい、気持ち、いい……止まん、ないよぉ」 「すっごく嬉しそうな顔してるね、漣」 　そうだ、嬉しい…… 　俺、もっと欲しいって思ってる。 「あぅ、あ、あ、あ」 　シュウさんは抜かずにそのまま抜き差しを繰り返したあと、俺の中に出し、呆然と動かない俺の頭を抱きしめて言った。 「君には何色の首輪が似合うかな？　赤、黒……今、日にやけてるから白もいいかな」 　首輪……俺、首輪貰える……？ 　いつだったか見た動画のＳｕｂが、首輪をつけられて悦び、鎖を繋げられて恍惚とした顔をしていたのを思い出し、俺は思わず息を漏らした。 「欲しい？　首輪。まだ早いと思って用意はしてないけど」 　早いとかあるのか？ 　そもそもなんで首輪をＳｕｂにつけさせるのか俺はわかってない。 　だけどあの動画で見たＳｕｂは首輪をつけられて悦んでいたし、俺もつけられたい、て思ってる。 　支配されてる。 　そう思える証が首輪なんかな。 「……ほ、しい……」 　掠れた声で答えると、シュウさんは笑って言った。 「漣、一気にＳｕｂっぽくなったね。君が嬉しいことは僕も嬉しいよ？　じゃあ首輪、用意してあげる」 　やっと首輪がもらえるんだ…… 　そう思うと腹の底が熱くなってくる。 　その後、ふらふらになりながらも一緒に風呂に入り、そこでも一回セックスして、泥のように眠って朝を迎えた。