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1.※産卵
急な激痛に、眠りから覚めた。
「は⋯⋯っ、ん⋯⋯はぁ⋯⋯」
ベッドで身じろぎをする。
時間が経てば、少しは痛みが和らぐかと思っていたが、かえって痛みが増すばかりで、立つことすらままならない。
「ふ⋯⋯っ、ん⋯⋯」
このままでは、先日下ろしたばかりの下着を汚してしまうと思い、最後の力を振り絞って、布団を蹴り飛ばし、ズボンごと剥ぐと、シーツなんてどうにでもなってしまえと、四つん這いの姿勢に臀部を上げ、大股になり、腹に力を入れる。
「は⋯⋯っ、うっ⋯⋯」
滞りなくすんなりと出るはずのものが、肛門付近でつっかえているようで、なかなか出てくれようとしない。
一人暮らしをして、若干食生活が乱れたせいなのか、まだ慣れない大学生活が身体に来てしまったのか、どちらにせよ、力んでも出そうで出ない。
「はぁ⋯⋯はぁ⋯⋯」
額に汗が滲む。
まだ痛む腹をさすり、呼吸を整えた。
このまま力めば、出そうな気配はある。が、同時に肛門が裂けそうな気もし、躊躇しそうになる。
しかし、学校に行かねばならない時間が刻一刻と迫っている。
こうなったら。
「はっ、ん⋯⋯っ!」
歯を食いしばり、これ以上にないほど力む。
肛門が押し拡がっているのが分かり、このままいけば出ると歓喜へと移り変わる。
短く息を吐きつつ、一気に力を入れる。
半分ほどだろうか、外に押し出されている感覚があった。
あともう少し。
「はっ、はっ、はぁ、ん⋯⋯ッ」
ここぞとばかりに力んだ直後。
するり、とつっかえていたものが吐き出された。
やっと出てくれたと、シャツに張りつくほどの汗をびっしょりとかき、臀部を下ろす。
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