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好きなんだ 10

「……クソッ」 悪態をつきながら睨みつけると、圭斗は満足げに笑うと、自分の衣服に手を掛け脱ぎ捨てた。 素っ裸の姿にドキリとして思わず視線を逸らしそうになった怜旺の肩を掴み、ゆっくりと抱き起される。 「フハッ、声我慢しながらヒンヒン善がってんのも、最高にエロ可愛かったけど、お望み通りしてやるよ」 「~~っ! 死ねっ!」 圭斗の手が腰を掴んで引き寄せ、腿を跨ぐような形で脚を開かされる。 「そんな顔真っ赤にして涙目で睨んでも逆効果だってーの」 「マジでムカつく……っ」 悪態をつきながらも、観念して圭斗の肩に手を乗せゆっくりと位置を合わせると尻の間に熱く固いものが押し当てられて、ゴクリと喉がなった。 「ホラ、ここ。欲しいんだろ?」 先端が窄まりの上を何度も滑る。その度にヌチヌチと淫らな音が響く。 その刺激がもどかしくて強請る様に腰を揺すれば、計ったかのようなタイミングで、静かな室内に休憩時間終了のコールが鳴り響き、圭斗がニヤリと意地の悪い笑みを浮かべる。 「あーぁ、休憩時間終わっちまったな。どうする?」 「~~~クソッ、てめっ! わざとだろ!!」 こんな状態のまま終われるわけがないとわかっているのに、わざと意地悪な事を聞いて来る圭斗の背中をバシバシ叩いて抗議する。 「そろそろじゃねぇかなぁとは思ってたんだ。まさか今だとは思って無かったけど」 「チッ」 いけしゃぁしゃあといい放ち、どうするんだ?と言わんばかりに鳴り続けるコールを顎でさす。答えは一つしかないのに、それでも圭斗は怜旺に言わせたいのだとわかり、腹が立つやら恥ずかしいやら、複雑な気分で舌打ちをすると怜旺は身体を反転させて起き上がり渋々受話器を取った。

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