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12 悠里視点
「ただいまー」
帰ってきた。大翔の家はもう少し先だから家の前でまた明日と別れて帰っていった。
「あっ兄ちゃんお帰り、ひろくんと帰ってきたの?」
弟の晴翔(はると)小6でサッカーしている。
そして俺達の関係を知っている。
でもやっかいなのは晴翔も大翔が好きみたいだ。名前が似てたり優しかったりで、最近は性的にも見てるみたいでアソコを触ったり誘惑したりと困ったもんだ。
大翔も大翔で可愛いとデレデレしてるし、弟に嫉妬もカッコ悪いけど正直ムカつく。
「そうだよ、だから?」
「なんだ上がって貰えば良かったじゃん!」
「今昼だぞ、普通帰るでしょ?それよりご飯食べちゃおうよ」
テーブルに昼食があった。
両親は共働きで母さんは在宅ワークしてるけど今日はいないみたい。
ただ両親も変わり者で大翔との付き合いもバレた時あっさり認めてくれて母さんなんかはしゃいでたし。そして松丸一家公認カップルになったけど最初必死に隠そうとしてた俺って
一体、、
でも理解してくれたのは嬉しく思った。
でも大翔の母親は知らない、
アイツはシングルマザーで一人っ子だ。
母親は東京地検の検察官で犯罪者にとても厳しいそうだ。
仕事優先であまり帰らず息子にもあまり関心がないのか親子関係もあまり良くないらしい。
そう帰っても彼はいつも1人なのだ。
学校や俺らの前ではいつも優しく笑顔見せるけど家では毎日孤独な環境で辛いはずなのに、、ならずっと家に居てほしいのが本音。
去年はあまり事情知らずに遠慮してたけど
今年はお互い部活がないときはどんどん泊まりに呼ぼう。家では皆歓迎してくれるし、大翔にとってもそれがいいと思う。晴翔が心配だけどまぁ仲良しなのは事実だしいっか、、
去年大翔は絶望に落とされかけた。不登校や転校、下手したらもっと大変な事になってたかもしれなかった。
なのに大翔は俺の心配ばかりして、自分は助けて貰ってばかりで何もしてないと、、
そんな訳ないのに…
確かに俺も関わったせいで苦痛を味わったし、悲しくて泣いたりもした、解決した時行動したのは俺だけど、全部大翔がいたから乗り越えれただけなんだ。
俺1人だったら今頃俺が潰れてた。
ずっと俺のそばに居て守ってくれた大翔のおかげだったんだよ。
だからこれからもずっと俺のぞばにいてね
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