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64 大翔視点
「じゃあ行ってきます」
「気をつけてね」
千尋の家は初めてだから学校前で街が合わせた。
「千尋ー」
薄いパーカーに緑の半ズボンいかにも可愛い系男子って感じて、ちょっと高級感もある。
「こっちだよ」
歩く事10分ちょっとだ。
千尋側の方はほとんど通る事もないから知らなかったけど高級住宅街だった。
しかも到着したらなんと…えっ?
「ここが千尋の家?」
驚きながら聞くと
「そうだよ」
豪邸?…いや屋敷に近いじゃないかよ!
千尋は予想以上の金持ち坊っちゃんなんだ。
門は厳重にロックされ監視カメラだらけだ。
千尋がロックを解除して開けた。
車庫内には車が何台もあるけど高級車ばかりた。
あれっこのクラウンどこかで?
「行くぞ大翔」
「あっうん」
玄関もロック付きらしい。
入るの緊張するなぁなんか場違いな気がする。
「お帰りなさい千尋様、
桐原大翔様ですねお待ちしておりました。
私はメイド担当の佐藤綾乃でございます。
綾乃とお呼び下さい
屋敷内では何なりとお申し付け下さい」
本物のメイド…やっぱ千尋の家次元が違う。
綾乃さんは綺麗なお姉さんって感じだ。
穏やかそうで安心した。
「初めまして、
こちらこそよろしくお願いします」
「素敵なお友達ですね、もうすぐご昼食出来ますので食堂へどうぞ」
「綾乃さんお兄ちゃんは?」
へぇ千尋お兄さんいるんだ。
「…今はお部屋ですがもうすぐいら…」
「やぁ君がかぁ、いらっしゃい待ってたよ」
この人がお兄さん?
イケメンとも可愛いとも言える。
千尋の兄なだけはある。
身長も俺と変わらない。
「初めまして千尋くんのクラスメイトの桐原大翔です。よろしくお願いします」
「へぇアイツと違っていかにもな優等生くんって感じだな。大好物だ気に入ったぜ。
俺は雪哉、高2だよ。よろしくね大翔チュッ」
えーー
「ウウン…なんでキスを?」
「お兄ちゃん!」
「海外じゃこれくらい当たり前だ。
ウチでもな。
それにこの俺が気に入ってやったんだから
喜べよ」
海外にいたのかな?変わってるだけなのか?
「皆さんお昼にいたしましょ」
3人でパスタにサラダ、ミニグラタン。
「綾乃さんのお料理とても美味しいね」
「うん」
千尋は口数が少ない。招待しておいて。
「でお前らいつからデキてんだ?」
えっ今なんて?
「デキてるって俺らは友達で恋人じゃないですよ」
「ふーんまぁ後でゆっくり話そうぜ大翔くん」
なんかイヤな予感してきた。
「ご馳走様でした。
とても美味しいかったです、
ありがとうございます」
「お口に合って良かったですわ、
ごゆっくりお過ごし下さいね」
「行くよ」 「うん」
綾乃さんに頭下げてから千尋の部屋に向かったが2階もまた広いし、迷う程じゃないが部屋もたくさんある。
「入って」 「お邪魔します」
これまた広い、とてもウチになんか招待出来ないよ。
テレビにソファやデスクに3人は余裕で寝れそうなベットに壁側に1つドアがあり部屋にトイレまであんのかよ。高級ホテルのスイートみたいだ。
「探検は済んだか?」
「うん、でもびっくりしちゃった。
千尋んちめっちゃ金持ちなんだね。
お父さんはどんな仕事してるの?」
千尋今日ずっと元気ない
「親父は立花グループ会長で幾つも会社経営してるんだ」
スマホで検索したらヒットした。
会長立花隆之…
「どんな会社なの?」
「俺も詳しくは知らないけどシステム系の会社だけど大企業だからか国の偉い人達がよく来るよ。
俺も後継候補として家で挨拶させられるんだ。
政治家や、官僚、警視庁に警察庁や検察庁や最高裁の権力者達、経済会の実業家…様々。パーティもある」
警察や検察って。上級国民なら有り得るのかな?
「そうなんだ」
「あっ喋りすぎた。親父には内緒な?
詮索されるの嫌いだから」
ガチャ
「やぁ優等生君お待たせ」
別に待ってないが
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