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76 千尋視点
「立花」
松丸がやはり声かけてきた。
「松丸昨日の事だけど…」
「俺達別れたから桐原と付き合うのも自由だよ。じゃあお先に」
夕べ大翔から経緯は聞いてたからさほど驚きはしない。でも松丸は別人みたいだった。
明るいムードメーカーみたいな奴がクール?な感じだ。
逆に夕べはパパかなり上機嫌だったし、大翔をかなり気に入ったようだ。
今更付き合えないよ…大翔はお前が好きなんだから。
日曜午前だけだ。
松丸は部員何人かと話ながら帰ってたけどやはり違う。
帰宅すると玄関前に車があった、パパもいるからまた客人かな?
中入ると…えっ大翔?
「お帰りなさい千尋様」
「大翔なんで?」
「私がお招きしたんだよ」
パパが?
「そのぉ雪哉くんから電話来てお父さんが食事だけでもって言われて、既に車で迎えまで来てたからさ」
結局4人で昼食になった。
「大翔くんも突然で悪かったね、
私も仕事柄忙しいものだから」
「いえ、お招きありがとうございます」
本当はあまり気乗りしてないだろうけどね。
昼食は4人で食べてた。
「そうかお父様が…お気の毒にね警察官とはまた立派なご職業だね、家ではどんな方だったのかな?」
パパは凄く悲しそうな顔してた。
お母さんの時は涙一つすら見せなかったのに。
「父は仕事の事は何も話してくれませんでした。刑事だったとしか聞いたことないです。
母も地検で検察官をやってます。
でも家では凄く優しくていい父でした。
いつも
《優しく思いやりのある人間になりなさい》が口癖で父の教えの一つでした。」
パパは笑顔で大翔の顔ばかり見てる。
それも見とれてるみたいな。好みなのかな?
それにしても大翔もお父さん亡くしてたんだ…
「素敵な話だ。可愛い千尋と仲良くしてやってくれ、君らの出会いは運命だと私は思ってる」
「えっ?
まぁ…はい仲良くはさせてもらいます」
食後大翔は車で送っていった。
今日は相澤が運転手らしい。
「またね千尋」
「ああじゃあな、
本当にごめんな俺のせいで」
「悪いのは俺だよ、千尋は気にしないでね」
もうちょっと一緒に居たかったけど仕方ない…長居させない方がいいのかも……
我慢出来なくなるから…
「千尋いい人見つけたな、
彼とのエッチはどうだった、
気持ちよかったかい?」
「はい、大きいし、お兄ちゃんも言ってたくなど僕もなんか癖になりそうな快感だったんだ。パパなんで大翔にはあんな優しいの?」
「フフ、雪哉も千尋もやはりパパの子だ。
彼は似てるんだよパパがずっと愛した人にね」
指輪を触れながら言った。
えっ?パパは男性の恋人がいたんだ?
どんな彼氏だったんだろう…
お母さんと政略結婚のせいで別れたとか?
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