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22 イきたくないのにっ ※

「……ん……っ、ン……、と……ま……」 「天音。クソセフレのおかげで余裕だわ。天音のイク顔いっぱい見せろよ」 「は……、いっぱいって、ばか……じゃね……っ、ンッ……」  イク顔って俺どんな顔してるんだろ……っ。  冬磨のイク顔を見られると思ってドキドキしてたけど、俺のも見られるって考えてなかったっ。  恥ずかしいっ。どうしようっ。 「ふはっ。もーなんだろな。天音がベッドで可愛くないこと言うと余計可愛いんだけど」  ほんとやばい、と極上に笑う冬磨に胸が熱く燃えた。  どうしよう……。もう俺、冬磨を独り占めにしたい。  冬磨のこんな顔、他のセフレはいつも見てきたんだと思うと、また嫉妬で苦しくなる。  もっと早く敦司に相談していれば。  もっと早くキスマークを付けていれば。  そうすれば、こんなに幸せな冬磨との時間がもっと早く手に入ったのに……。 「あぁ……っ、……ぁ……っ、とぉ……ま……っ……」 「天音、気持ちい?」 「ぅん……っ、きもち……ぃ……っ……」 「お前が感じてる顔……すげぇクる。は……っ、やば……い……」  冬磨は腰の動きを止めて顔をゆがめる。  俺を見つめて苦笑して「はは……情けねぇ……」とつぶやいて、俺の頬にキスを落とした。 「すげぇ余裕だと思ったのに……」  そんな冬磨に愛しさがあふれて、俺は首に腕を回してぎゅうっと抱きついた。 「とぉま……」  好き……。  心の中で冬磨に伝える。  そして、冬磨の頬にキスをした。初めて自分からキスをした。  目を見られたら終わるかもしれない、そう思っていたから、キスなんてもっと怖くて自分からはできなかった。  でも、大丈夫だった。絶対に気持ちがだだ漏れのはずの目。それを見られても大丈夫だった。  だから、したくてしたくてずっと我慢していたキスをした。  心臓が壊れそうなほどドキドキしながら、冬磨の頬にキスをした。  冬磨……大好き。ずっと冬磨とこうしていたい……。   「……キスなんて……初めてじゃん、天音」  突然ズンッと最奥を突かれた。 「あぁ……っ……!」  冬磨が顔を上げて優しく俺を見つめる。 「ほっぺにチュウがこんなクるとか……俺やばいな……」  と冬磨が苦笑して、余裕のなさそうな顔で中を深く突いてくる。 「あ……っ、ぁっ、や……っ……」 「天音、後ろより前のが好きだろ? 可愛い声がさらに可愛い……」 「ん……すき……っ、すき、……ぁ……っ」  冬磨……好き……。 「どんな顔でイクのか早く見せて……っ、天音」 「ンぁぁ……っ! ふか……ふかぃ……っ、や……ぁ……っ」 「イッて、天音っ」 「あっ、や……っ、んんー……っ! と……まっ、とぉま……っっ!」  冬磨の顔を見ながらの絶頂は、今までとは比べ物にならないほど気持ちがよくて幸せだった。  冬磨にしがみついていた手が、ストンとベッドの上に落ちた。もう身体に力が入らない。  頬を優しく撫でられ、目を閉じている自分に気がついた。  ゆっくりと目を開くと、冬磨が目尻を下げて俺を見つめて破顔する。 「天音、最高に可愛い……」 「と……ま……」 「泣くほど気持ちよかった?」  その言葉で、自分がまた涙を流していたんだと知る。 「今は怯えてねぇもんな?」  気持ちいいからじゃないよ……冬磨。怯えてるからでもない。  冬磨に抱かれて俺が泣くのは、いつも幸せだからだよ……。 「もうちょっと俺に付き合ってな?」  俺の身体を少し休ませてから、冬磨はまたゆっくりと中を優しく出入りする。 「ん……っ、……はぁ……」 「つらくないか?」 「だい……じょぶ……」 「ん……よかった」  余裕のなさそうな冬磨の表情。それでも俺のためにゆっくりと動く冬磨の優しさが愛おしい。  冬磨のイク顔をちゃんと見たいから、次は冬磨だけイッてほしい。  だから「俺はいいからイッて」と言ったのに冬磨は聞いてくれない。  容赦なく手と唇で敏感なところを愛撫される。  冬磨のイク顔が見たいんだってばっ。  だから、「もうしんどいんだってっ」「俺はいいっつってんだろ!」と繰り返し訴えたのに、冬磨はクスクス笑って「あー可愛い」と破顔するだけだった。 「や……っ、ちく……びっ、やだ……っ、あ……っ……!」 「も……俺限界……っ、天音もイッて」 「やだっ、やだっ、イッ……っ」  イきたくないのにっ! 「あぁぁ……っっ!」 「天音……っ……」  必死で冬磨の顔を見ていたけれど、結局俺が先にイかされて頭が真っ白で、冬磨のイク顔を覚えていない。  冬磨のイク顔……見られる日なんて来るのかな……。  

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