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第1話

真っ赤な空 黒い大地 あちこちに転がる死骸 その光景は悪魔であるネルガルにとっては、もう見飽きた日常に過ぎなかった たが、ある日。 ネルガルはいつものように魔界を飛び回っていると空から奇妙な物が見えた それは黒い大地によく目立つ真っ白い光だった 魔界では白い光など、あるはずもない ネルガルはおかしく思い、その光に向かって舞い降りた ネルガルはだんだん近づくにつれわかった それは光ではなく、白い小さな羽 それも一枚ではなく、無数に地面に散らばっている よく見ると向こう側まで、ポツポツと何かを辿るように羽が落ちている その羽を辿った先には大きな岩があり、羽はそこで途切れていた ネルガルは小さな羽を踏みつけながら岩陰に向かい歩く こちら側からは、岩の向こうは見えないが、きっとそこにこの羽の持ち主がいるはずだ ネルガルは岩陰まで辿り着きゆっくりと覗き込んだ 「…みつけた」 そこには白く小さな翼を持った天使が怯えた表情でネルガルを見上げていた これは、悪魔と天使の物語

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