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第2話
ネルガルは鼻歌を歌いながら空を飛ぶ
その腕の中には白い天使を抱え込んで
あのあと、ネルガルは天使を無理矢理岩陰から引き摺り出し、自宅へ持ち帰ることにした
その場で喰い殺してもよかったが、どうも悪魔達が集まって仕方ないので家でじっくり痛めつけながら殺そうと思ったのだ
天使の羽は片方はもう飛べないほどぼろぼろで、腕の中でふるふると震えるばかりで、暴れることはない
まあ、これはこれで運びやすくてよいのだが、
もう少し抵抗してくれた方が楽しいのに
「お帰りなさいませ、ネルガル様」
自宅の塔に着くとネルガルの執事達が一列に並んで頭を下げる
それを無視するように横を通り過ぎるネルガル
いつもなら執事達はそのあとすぐさま仕事に戻るのだが、今だけはネルガルに釘付けだった
何故なら、皆ネルガルが抱える白い何かが気になって仕方ないのだろう
構わずずんずんと歩くネルガル
向かう先はネルガルの寝室だ
天使は一向に動こうとしない
声や悲鳴を出さないが代わりに、ひゅっひゅっと空気が詰まるような音を喉から出していた
寝室に着きネルガルは、
ドンッ と大きな音を出してドアを開けると、そのまま寝室にある大きなキングベッドに天使を放り投げた
ボフリとベッドに沈む天使は、少し痛がるそぶりを見せたが、そんな力も残ってないのか、起き上がることも出来ない様子だった
ネルガルはお構いなしに天使を無理矢理仰向けにひっくり返すと、天使の両腕を片手で括り上げ拘束した
ネルガルはそのとき初めて天使の顔をまじまじと見た
天使の顔は、まだ幼さが残っていて、瞳は薄い茶色で黒目も大きく、まつ毛は長い
髪はサラサラとしているが、天使は汗をかいていて、根本が少し濡れていた
天使や神は大抵、顔が整っているやつが多いが、この天使は美しいというよりは、可愛らしいという顔をしていた
それが、ネルガルの加虐心を強く煽った
ネルガルは震える天使をよそに、天使が羽織る薄い服を思い切り捲り上げた
「あ?なんだよ、雄じゃん」
ネルガルは薄い服の下には小さくとも膨らみくらいはあるだろうと期待したが、その胸に膨らみはなく、代わりに股の間にネルガルよりも遥かに小さい、それがあった
ネルガルはがっかりした
だがもう一度、天使の顔を見る
天使の顔は青ざめて、瞳は恐怖に揺れていた
その光景は、性別など関係ないように思わせるほど、ネルガルの興奮を湧き上がらせた
こいつは、誰にも汚されたことはないのだろう
何をされるかもわからず震える天使を見たネルガルは思った
こいつの中に俺のを入れたときは、どんな顔を見せるのか
それからネルガルは間髪入れず、天使の足を広げ、慣らしもせずにそれを天使の中に躊躇なく突っ込んだ
「〜〜〜っ!!」
「…きついな」
天使は初めての痛みに声にならない悲鳴を上げ、悶え苦しんだ
口を開けて魚のように、はっはっと空気を必死に吸い込む天使を、さらに追い込むように言った
「もっと緩めろ、動きづらい」
「…はっ…はっ…ぅぐっ…あ"っ」
この天使はどうやら相当賢いようだ
天使は一度でも逆らえば一瞬で殺されてしまうことを理解していた
こちらの言葉をわかっているようで、括られた両手でシーツを握り、懸命に息を吸ってネルガルの言う通りにしようとしているが、喘ぐばかりで、まるでなっていなかった
「やっぱ、雌がよかった」
そうは言うが天使の中にあるものは引き抜く事はせず、ネルガルは無理にでも動かし始めた
ずり、ずりと最初はぎこちなかったが、しばらくすれば天使の中から溢れ出てきた、真っ赤な血が滑りを良くした
「ああ、いいね。気持ちいい」
「ふう"っ…うぅ」
恐怖からか、痛みからか、あるいは両方。
天使はついに泣き出してしまったのだ
ネルガルは天使の顔を見て驚いた
天使の泣き顔は
あまりに哀れで、あまりに可憐過ぎたのだ
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