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46 帰ってきた天国と愛する者

俺は助け出された時の事はほとんど覚えてない。 翌日目を開けてから声は出ず痛みや恐怖で身体が動かせなかった。 触られると一気に暴走してしまった。 親父に散々犯され苦痛を毎日与えられ続けた。 特に薬が激痛で死にそうなくらい辛くて頭がおかしくなっていった。 いつしか記憶もおかしくなってた。 でも大輝を見て…触れられて思い出した。 やっぱり愛の力は強いんだ。 もう大輝や光希と離れたくない。 話せるようになって翌朝から起きて久しぶりに歩いた。 「アンッ!」シロ……撫でてあげた 「シロ改めてただいま、またよろしくね?」 「アンッ」しっぽ振ってくれた 「陽加…お前大丈夫か?」 「大輝おはよう、うん傷ももうほとんどないし、痛みも薄いから大丈夫。 むしろ身体動かさなきゃね」 「分かった…まぁ無理はするな」チュッ 俺は大輝にくっついて抱き締めてくれた 「うん…ねぇ大輝…親父はどうなったの?」 「・・・・・・」 「おはよー…陽加起き上がったんだ良かった」 「うん…ねぇ2人とも助けてくれた日の事教えて?親父はどうしたの?大輝?光希?」 「それは・・・」 「陽加聞いても大輝を嫌いにならない? 俺っちの事は嫌いになってもいいから」 「光希……」 2人の態度恐らく何かしら悪事をしたんだ。 でも今回は俺をあの地獄から助けてくれたんだ。 俺は大好きな大輝の恋人で嫌いにも別れたりもしない。 ただ真実が知りたいだけだから、 例え死んでるとしても 「2人とも嫌いにならないよ。 助けてくれたんだから。 ただ真実が知りたいだけ」 「分かった陽加が拐われた後の事から全て話す」 座って長い今までの経緯や大輝の恐ろしい 過去も聞いた。 大輝がヒットマンをやってたなんて… 親父は死んだ……滝が殺した。 別にあんな奴が死んでも悲しくなんかない。 悪いけど解放感しかない。 思ったのは大輝が無事で良かった事と また人殺しにならずに済んだ事。 あんなクソ親父大輝が手を汚す価値もないさ。 でもCIAや立花グループはよく知らないけど そこの暗殺部隊にいたなんて知らなかった。 そもそも親父の事自体よく知らないけどね。 「そっかよくわかったよ……」 「俺に怒りが沸いてるだろ? 俺は元人殺しの組織のメンバーでしかも、 理由はどうあれ俺はお前の親父さんを 暗殺しようと銃を向け、撃った。 恨まれても何も言えねぇ」 「大輝… 俺ね大輝が肋骨折った方がよっぽど心配に思った。あんな奴居なくなって寂しくもない。 アイツに手を汚す価値もないよ。 大輝はダークナイトなんかじゃない! 俺を守ってくれる正義のナイトだよ 命をかけて助けてくれてありがとう愛してる」チュッ 「陽加…ありがと俺も愛してる。 2度と離さねぇからな陽加覚悟しろよ?」 首筋にまでキスしてきた。 「イヤンッ…大輝こそもう離さないでね?」 チュッ…レロッ//レロッ…チュッ 「お二人さーん俺っちは?」 「ごめん光希にも感謝してるよ…ありがと」 チュッ 「へへっやっと元通りだね、陽加がお尻良くなったら3人でいっぱいしようね?」 「そういえば咲哉にもお礼しないといけないね処置してくれたんでしょ?」 「うん、かなり手慣れてたよ。 医療は看護師並み、後はキーピックだっけな? 鍵開けが得意らしいよ。ね大輝」 「滝が仕込んだんだ。医学は元から興味あったらしいがな、あっお前のスマホな」 「うん…ありがとう ところでさ俺が居ない間エッチした?」 2人ともギクッみたいな反応間違いないな。 「俺があんな目に遭ってる中…… あーあ動けなくなったなー 大輝は肩、光希は足揉んで下さい」 「「分かりました…」」 真相は分かった。 大輝については過去は過去で今は違う。 家族を全て失った。 お母さんは産まれてすぐ亡くなってるし、 親父に対して悲しみも哀れみもない。 でも大輝や光希に出会わなかったら俺はとっくに自殺してたと思う。 さようなら親父…事情はどうあれ俺は許さないし、やっと俺は恐怖から解放されたんだ。

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