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62 突然の危機と危機一髪
光希と買い物に街に出たらいきなり警察を名乗る男が声を掛けてきた。
安藤とか言う刑事で遂に職質掛けられてしまうんて……
光希と目で合図して逃げようとしたがコイツが捕まえてきてその後何人も警察官が来て警察署に無理やり連れていかれた。
光希とは前から何があっても大輝の事は言わないと約束してる。
でも大輝と引き離される。そんなのやだ。
取り調べ室に入ってきたのはさっきの刑事だ。
偉そうな態度で気に入らない、まぁサツなんて皆高圧的だから嫌いだけどね
「君にはいくつか聞きたい事がある」
だろうね
「・・・・」
「まず失踪してた間どこに居たんだ?」
絶対言わない!大輝には守られてきた。
今は俺が守る番
「・・・・」
「黙っても調べれば分かる事だ。
君は溜まり場に出入りしていて前田大輝って男と仲がいいと証言もあり、街の監視カメラに手を繋いで歩く姿もあった。
フードにマスクしてたが皆君だと証言してる。
スマホ記録も今鑑識で調べてる。
名義やメッセージ履歴全て出てくる。
溜まり場の奴らの中から前田大輝の自宅に連れ込んでると証言があったが?」
「違う、不特定多数に身体で稼いで生活してた。溜まり場では仲良くしてただけだ」
これ事実だし
「朝倉光希と2人でか?
彼は両親が迎えに来るが彼のスマホも調査中だ。君は児童相談所の職員が来る。
施設行きだ、再来年の3月までだな君の場合。
ちなみに売春…援交も11歳以上は両方とも逮捕される事になるぞ、まだ施行前で良かったな」
光希の親が?俺も施設なんてイヤ!
連れてかれても絶対抜け出して大輝の家帰る
「・・・・・」
「次の質問だ、まず伝えよう、
実は君のお父さんが亡くなったんだが」
知ってるけど知らない振りはしなきゃ
「虐待されてたから逃げたんだ。
別に悲しくない」
家出の理由はそれだよ
「そうか質問は立花グループって企業について何か聞いてないかだ?
君の父親は元社員で悪事を働いていたんだ」
それも知ってるけど、Jの事教えたら大輝はかなりの重罪になる。
「何も聞いてないし、知らない。
知りたくもない」
こう言うしかない
「あまり父親の死に驚いてないな?
仕事についても……まるでとっくに知ってます
と言う反応だったぞ?」
この刑事俺が殺したと言いたいのか?
殺意はあったよ。でも……
「知らないって言ってんだろ!
アイツは自分の事を何も話さなかったんだよ。死んだことも悲しくないから反応する気もないだけだ」
もうアイツの話はうんざりだ
「前田大輝と一緒に暮らしていたのか?」
コイツしつこいな大輝を犯人にしたいのか?
「暮らしてない!客と寝泊まりしてた」
「去年から今日まで毎日か?
それは信じがたいな、どのみちスマホ調査中で消去してる物も全て復元出来る。技術もかなり上がってるからな、SNSから客と寝泊まりさせてた人間は全員逮捕されるからな?」
スマホ……どうしよう、
大輝の名義で毎日メッセージや通話もしてるしどうしよう……大輝
ガチャ
「安藤主任結果が出ました報告書です」
ドキ
「ああ」
「宗形玄弥この男と暮らしていたな?」
えっ?誰?客でもそんな名前居なかったけど、
コイツを見たら俺の動揺が返って良かった。
「どうなるの?」
「余命があるようだ話は聞く事になるな知ってたか?」
久しぶりに演技力出来るかな?
「知らなかった、やめて、彼は悪くない」
多分大輝だ。おれも絶対騙しきらないと
「未成年者略奪に性的な行為もしてるやり取りも見つかった充分犯罪者だ、どこで出会ったんだ?」
ここはどう言うべきか
「町の外で声かけられた」
「彼の迎えも来ました。そろそろ」
「ああ、話は以上だ。
確かに辛かっただろうが18までは施設で頑張りなさい逃げずにいいな?」
「・・・・」
施設なんか行くもんか!…帰るもん
もしかしたらまた大輝が何かしてくれたのかな?
安藤とか言う刑事ともう1人に連れていかれた
そこにいたのは知らない男
「お待たせ致しました。少年係の安藤です」
「どうも児童相談所の鈴木です、
この子ですね?」
「はい、彼は井上陽加です、では手続きだけしたら引き取りと言う形でよろしくお願いいたします」
刑事と担当者が手続き中光希が両親と出てきた。ほっぺたは赤くひっぱたかれたんだな。
父親は暴力を躾と言い訳してる昔かたぎなタイプらしく母親もなにも言わないらしい。
すれ違うとき
「光希!」
「陽加?うわーん!帰りたくない」
俺は抱きしめたがすぐ引き剥がされ父親に無理やり引っ張られて行ってしまった。
俺も押さえつけられた。涙が出た。
もう光希に会えないのかな?
俺も担当者とか言う奴に車に乗せられ
警察署から移動した、いつ逃げようかかんがえてた着いた先は……
「着いたぞ」
「えっ?ここって」
大輝と暮らしてるマンション前……
一体どういう事?
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