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 体液を漏らす窪みを指先で埋められ、びくんと下腹部が跳ね上がってしまう。 「っ········!·····す、い·····、なに、やって··············」 「んー?イイとこでやめさせちゃって可哀想なことになってるからさ、ここ。俺が手伝ってあげるよ」 「っや·······、はな、せ··········っ·····!」 「·····ね、そんなこと言ってひくつかせてさ。本当は気持ちいいんでしょ、綾人くん」  はだけているシャツを捲られ、つんっと上を向いている尖りを指先でくにくにとつままれると、それだけのことで反り勃った先端がびくっと揺れてしまう。  そんな俺の反応を見る翠はもしかしてさ、と呟きながら俺の目を捉えると、にやっと口角を上げるのだ。 「俺と仁くん、顔一緒じゃん。仁くんにされてると思って、興奮してる?」 「ーーな·············っ!」  何を言っているんだ、こいつは。確かに周りから見たらお前らは瓜二つかもしれない。  だが、幼少期から共に過ごしている俺からすれば、翠と仁は見た目から何まで全く違う。  ーーそう、頭では、分かっている。分かっているのに。 「っぁ········ッ、やだ········、すい········っ、ぁ··········ッ」 「いいよ、綾人くん。仁くんとヤる前の練習だと思ってさ、俺で気持ちよくなっちゃいなよ」  もしもこういうことをするなら、俺は仁がいいと思っていたんだ。誰でもよかったわけではない。他の誰でもない、仁なら、仁だからいいと、思っていたのに。  ーーそれなのに翠の顔が、一瞬だけ仁と重なってしまった。 「ーーぁ···、ぁぁ··········ッッ」  曲げられる指がぐちぐちと奥底の凝りを押し上げ、胸の先を濡れた唇で甘く吸われる。すると、びくびくと揺れる先端から白濁の液が溢れ、翠の制服に弾いてしまうのだ。  それを指で拭った翠は指先を舐めとると、俺に向かってにっこりと微笑んだ。 「ちゃんとイけたね、綾人くん。ま、今回は仁くんには黙っててあげるよ」 「ーーこれから、よろしくね」  ーー黙ってて欲しければ俺の言うことを聞け。  笑っている翠の表情からは、そう言っているように聞こえた。  目の前が真っ白になった俺は、翠と目が合ったまましばらくその場を動くことができなかった。

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