「指、入れるから、お尻を上げて」 「え、このままの体勢で？」 「うん。僕の指で朱音が気持ちよくなっているのを、間近で見たいから」 「もちろん、痛かったら慰めてあげたりするよ」と言う言葉は、筒抜けてしまった。 さっきの素直に言ってしまった言葉の影響がここに表れるとは。 もう、何だっていい。紫音が喜んでくれるのなら。 スッと、臀部を上げると「いい子」と額にキスが落とされ、後ろに紫音の指が入り込んだ。 ゆっくりと解すようにナカを押し拡げられる。 押し進めていくごとに背中辺りがゾクゾクとし、この感覚を待ち望んでいたと言わんばかりに甘い声を上げた。 「気持ちよさげだね、朱音」 「ふぅ、んっ、紫音の、ゆびぃ、いい⋯⋯っ、もっといじって⋯⋯」 「可愛い朱音のおねだりなら、してあげる」 「ふぁ、ぁ⋯⋯っ！」 ぐちゅぐちゅと、紫音の細くて綺麗な指に肉壁が絡まり合う淫らな水音を奏でている。 その水音と自身の嬌声が混じり合った音を聞いているうちに、興奮が高まり、二度目の内なる熱を放出しそうになっていた。 「ね⋯⋯ぇ、しおっ、にぃ⋯⋯っ、また、イッちゃ⋯⋯っ！」 「待って、朱音」 「っん！」 指を引き抜かれ、その反動で紫音の胸に倒れ込んだ。 「どうしたの」と潤んだ瞳で見つめた。 「僕の指で、イキそうになるほど気持ちよくなっているのは嬉しい。のだけど、どうせなら一緒にイキたいんだ。⋯⋯ごめんね、僕のワガママで中途半端に止めさせて」 「そんなの⋯⋯ワガママのうちに入らないし⋯⋯」 少し不貞腐れ気味に言った。 「俺ばっかイッたら、不公平だし。それに紫音も気持ちよくなって欲しいって言ったんだから、そのぐらいいいよ。一緒にイキたい」 「朱音⋯⋯」 嬉しそうに瞳を潤ませ、微笑んだ。