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Room of Secrets
「あっ、はっ……やっ、そこ……あぁ……」
「ん?ここがなに?」
「……気持ちぃ……ゆぅと……もっと……」
「……気持ちいいことしてるんだから、気持ちいいよな?もっと、なに?」
目の前の男の下半身は全て脱ぎ捨てられているし、ワイシャツのボタンは全て外されていて素肌を晒している。
後孔には指が2本、反対の手は晒された素肌を撫でながら、お互いに息をあがらせて、手のひらで温めたローションが少しづつ指を伝って彼の中に流し込まれて、指で押し広げようとされている孔の中がどんどん潤っていく。
そのローションが開かれた孔の中に流れ込んでいくと、中で動く指がクチュクチュと音を立てて卑猥な音を立てていた。ちょうどその指が男なら触れられてしまえば絶対に抗えない快感を生み出す場所を押し当てたところだ。
そこを指を折って押すと、ペニスの先端から透明の液体を飛ばしている。
「良さそうだな。腰が揺れてるぞ?……ほら、ここがおまえのいいところだろ?」
グイッと力を入れると反り返って声を上げる。
「……あぁ!!」
「……ん?気持ちいいねー、いい表情 して。」
指を抜き差ししながらゆっくりと指を増やす。
「……ほら、おまえも何が欲しいか言えよ。」
「ゆ……ぅとも……勃って……る……悠斗も、気持ち…ぃく……なりたい……?」
まだ、悠斗は着衣を乱してはいない。その制服のパンツの上から手のひらでゆったりとそこを撫でる。ピクッとその場所が快感に跳ねて質を増す。少しイラッとした様子を見せてから、晒された肌の上の胸の尖りに舌を這わして軽く歯を立てた。
「……や、ぁん!!」
「……おまえがどうしたいか聞いてるのに質問返しすんの……?まだ全然余裕みたいだな?」
グチュグチュと音を立てて指で肉壁をかき混ぜるように少し激しめに指を動かすとビクビクッと躰を跳ねさせて「あぁ!!」と声を上げる。
「伊織……ほら、言ってごらん?」
「……悠斗……の……舐めたい……悠斗のおちんちん……舐めさせて……お願い……」
「……舐めてイかせたいの?」
フルフルと首を振って泣きそうな顔をする。その表情に悠斗はゾクリと背筋を震わせる。
伊織の泣き顔に加虐心を感じるのは出逢った頃から変わらない。自分以外の前でその顔をさせたいとも思わない。
「……挿れて欲しい……2人で気持ち良くなりたい……好き……好きだから……悠斗ぉ……」
「……いい子。ほら、舌出せ」
上がった息を弾ませながら舌を出すとそれを絡ませて口唇を重ねる。お互いに求めるように貪り合う。後孔の指は休ませることなくその場所を解しながら、制服を少しづつ脱ぎ捨てていく。お互いに完勃ち状態のペニスが顔を出す。
口唇を離すと1度指を抜き、互いの服を投げ捨てる。ベッドの上で伊織を跨がせてお互いの陰部が目の前にあるような状態で伊織が先に舌を伸ばして愛しそうに悠斗のペニスを舐め始めると、悠斗も陰嚢に舌を這わせながら後孔に指を入れて解しを再開する。
出逢った時にはお互いに考えられないような関係になった。伊織は完全に悠斗に溺れている。
そういった関係に、特に伊織は否定的であったにも関わらず今、二人は躰を繋げる関係になっていた。
後孔を解しながら、内腿や会陰、含ませた指の周りを舐めながら、伊織も悠斗を感じさせたくて口に含んだり舐めたり、と濡らしていく。ピクッと跳ねてより大きくなるのを愛おしそうに舐める。感じてる姿を見ることも興奮へと繋がっていく。男の本能のようなものだ。
じっとり自身が濡らされた状態になると、指を抜き、四つん這いのままの体勢にさせて背中にキスを落としながら後孔に固くなったそれを宛てがう。
ゆっくりと伊織の中へと侵入していくと
「……やっ……焦らさない……で……」
カリ首までを納めると、さっきまで指で刺激していた場所目掛けて一気に埋め込んだ。
「ヒィ!!あぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「……ところてんかよ……本当に緩いな。少しくらい我慢しろよ……」
根元を紐で結んで出せないようにしてから、抜けるギリギリまで腰を引いて一気に突くと背を反らして声を上げた。
腰を抱えて引き寄せ、中をかき混ぜるようにしながら、リズミカルに後ろから突いてやると腕の力が抜けて、腰だけを高くあげて交尾のように繋がっている。この格好は男の支配欲を満たしてくれる。
「ぁん、ゆぅと……キス……したい……」
伊織は悠斗に背を向けた状態だけれど、伊織も悠斗の感じてる顔は見たい。荒く吐き出される息と快感に掠れた声だけが耳に届くだけだ。
「……っっ、なんで?なんで、キスしたい?」
「……好き……好きだ、から、あぁ!!」
悠斗は満足気に体勢を入れ替えて胡座をかいた上に伊織を乗せてゆっくりと、彼の後孔に自身を飲み込ませていく。
「あ……ぅん……あぁ!!」
と仰け反る背中を抱き寄せて口唇を貪る。
「……おまえはセックスしてキスしてくれる男が好きなの?……」
「ちっ、違う!!悠斗だけ……!!悠斗だけにしか許さない……だから……他の人のとこ行かないで……俺だけ……俺だけを見て……」
「……それはおまえ次第。」
悠斗はクスッと嗤う。意地悪で言っているわけではない。悠斗は男の抱き方を伊織で知った訳ではないからだ。伊織は悠斗しか知らない。
いや違う。悠斗でしか感じない。
関係を持った時も、本気にはならないと伝えている。悠斗は誰のものにもなるつもりはない。
自分が人間的に歪んでいることを理解しているからこそ、自分を好きだという人間と心を繋げたいとは思えなかった。割り切った相手だけいればいい。
そこに割り込んできたのは伊織の方だった。
完全に悠斗は意としない形で伊織を支配している……そんな関係が出来上がっていた。
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