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ふたり占め#4 ④

「っ奏…」 「ん…っぅ…んんっ!」 どうやったら気持ちいいだろう。 わからなくて拙く舌を這わせると、どんどん口の中で大きく張り詰めていく。 流風の律動に身を震わせながら舌を動かす。 「藍流の咥えてるの、すごくやらしくて可愛過ぎる…」 「んぅっ! んんっ、んっ!」 与えられる快感におかしくなりそう。 歯を立てないように気を付けながら顔を前後に動かすけど、うまくできない。 そもそも大きくて全部口に入らない。 こんなんじゃ全然気持ちよくないかも…と思って上目に藍流を見たら、目が合った。 頬を上気させて、今まで見た事のない色っぽい顔をした藍流が、俺を見下ろしている。 俺が、もう少し奥まで咥えられるかなと頑張ってみようと思ったら止められた。 「奏、気持ち悪くなっちゃうからそんなに奥まで咥えちゃだめ」 「んぅ…」 俺が口の中の大きい昂りを少し吸うようにしてみたら、藍流がぴくんと身体を震わせた。 「っ! 奏、離して…!」 「んっ…! っ!!」 「…っ!」 藍流の精が俺の口の中で弾けて、それを受け止めながら奥を突かれて俺もそのまま達してしまう。 追いかけるように流風も俺のナカで果てた。 「奏、出して」 藍流がティッシュを差し出すけど、俺はそのまま愛おしい味を喉に通した。 「!」 「…飲んじゃった」 俺が言うと藍流と流風が真っ赤になって、それからふたりでぎゅうっと抱き締めてきた。 「もう! なんでそういう可愛い事するの!」 「奏、可愛い! 可愛い! 可愛過ぎる!」 頭をぐりぐり撫でられて、ちょっと痛いけど嬉しい。 「三人で一緒なの、よかった」 「無理。可愛過ぎ。すぐ挿入る」 藍流が俺の足の間に身体を入れて、もうすでに熱くなっているものを押し当てる。 俺は流風の昂りにキスをする。 「俺はいいよ」 「だめ」 「なんで?」 「だって流風も俺のものだから」 「!」 「……藍流も流風も、俺のもの。ん…」 口に咥えると、果てたばかりの流風のものがどんどん張り詰めていく。 「…藍流、聞いた?」 「聞いた」 「俺達が奏のものだって、奏が自分から言ってくれたよ」 「うん、…っ」 「っ! んぅ…んんっ!」 藍流が奥まで滑り込んできて身体が跳ねる。 先程藍流にしたように流風にもするけれど、やっぱりうまくできない。 それでも流風も気持ちよさそうにしてくれて、俺は身体が熱くなる。 藍流から与えられる快感に酔いながら、流風の腰にしがみ付いて昂りを舐める。 ふたりはいつも俺をすごく気持ちよくしてくれるから、俺もふたりにもっと気持ちよくなってもらいたい。 流風が髪を撫でてくれるので、そっと目線だけで見上げる。 「奏、すごく気持ちいい…」 「んむ…んぅ…っ、んっ!」 「ほんと、流風の咥えてるの可愛いしやらしい」 藍流の動きが速くなる。 流風の表情も余裕がない。 快感を受けて流風の腰にぎゅっとしがみ付いた勢いで喉の奥のほうまで昂りを咥えてしまい、少しえずく。 それでも解放せずにぢゅるっと音を立てて吸ったら流風がそのまま達した。 ナカの弱い部分を藍流に擦られた俺が続いて白濁を吐き出すと同時に藍流も限界を迎えて、内で昂りがどくんと脈打つのを感じる。 流風もやっぱりティッシュを差し出して心配そうに俺を見るから、こくりと口内の精を喉に通すと、また身体に熱が灯る。 ―――俺の中に藍流と流風が在る。 その事実に言葉にできないほどの昂揚感を覚える。 藍流も流風も何度も優しくキスをくれるけど、それじゃ全然足りないくらい気持ちが昂っている。 「奏、気持ち悪くない?」 「大丈夫…」 「奥まで咥えるのはだめって言ったでしょ」 「うん…ごめん」 流風と藍流が順番に言うけど、喉の奥まで昂りがきた時、ゾクゾクするほど興奮した。 そう言ったらふたりはどんな反応するかな。 もっとふたりが気持ちよくなってるところが見たい。 藍流と流風の熱に触れるとふたりともちょっと顔を歪めるのでゾクッとする。 でもすぐにその手を捕まえられた。 「「もうおしまい」」 そう言って今度は俺のものにふたりが触れる。 「…?」 「次は俺と流風の番」 「奏ももっともっと気持ちよくなって」 「あっ!」 ふたつの舌で形をなぞられれば、それは簡単に昂って張り詰める。 熱くぬめる刺激に腰が揺れる。 俺が藍流と流風にしたのと比べられないくらいずっとずっと気持ちよくしてくれて、俺がふたりの口で果てたのはすぐだった。 ◇◆◇◆◇ ベッドに三人で転がりながら教科書とノートを開く。 藍流も流風も俺にキスをいっぱいくれて、俺はふわふわしながら教科書の例文に視線を滑らせる。 「ん…」 「奏はいい子だね。ちゃんと勉強してる」 「そういうところも好きだよ」 「…あ…っ」 うつ伏せになっている俺の背骨のラインに沿って藍流と流風がキスを落としていく。 大きな手がやわやわと両の太ももを撫で、ふくらはぎをなぞる。 「…だめ、もう出ないから…」 「大丈夫。奏は出さないでイくのも上手だから」 「奏が寂しくないようにしないと」 「んっ…あ…」 仰向けにされて、身体中にキスが降ってくる。 ふたりの唇を感じて熱くなるままに、再び快楽に溺れていった―――…。 結果、抱き合って過ごしてほとんどテスト勉強ができなかった教科は、きちんと勉強した教科以上に三人とも点数がとてもよかった。 そんなばかな。

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