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第6話
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一ヶ月後。
悠大は『家具は任せる』と言われてからすぐにネットを見て部屋のイメージを固め、家具を見に行っては憧れだったL型の大きなソファーを購入。
テーブルは優しさが感じられる木目調の物が良くて、それに合わせて椅子も買った。
そんな感じで家具を揃えて全てが家に揃った時、充は「おぉ」と悠大のセンスの良さに感激する。
「ちょっとお金はかかったけど、長く使えるし、いいかなって思って。」
「うん。すごくいいと思う。……というか任せ切りでごめん。」
「そんなのいいよ。買い物楽しかったし」
二人の仲は良好だった。
充は悠大が作った料理を「美味しい」と言って全て食べてくれる。
悠大は初めのうちはあまり会話も無いかもしれないと不安だったのだが、充は時間があれば話してくれようとするし、家事も積極的に行ってくれるので、思っていたよりもずっと心地のいい結婚生活を送っている。
そんなある日のこと。
朝の支度を終え、家を出ようとした充は、今日の予定を思い出して慌てて悠大に声をかけた。
「ごめん。今日夜ご飯要らない。仕事遅くなること忘れてた」
「あ、じゃあ……」
「先寝てて。物音立てちゃうかもしれないけど……」
「そんなの気にしないで。わかったよ。気をつけてね」
玄関まで充を見送り、「行ってらっしゃい」と言って手を振る。
充はそれに「行ってきます」と返事をして、いつもどこかやる気のない表情で仕事に向かう。
今日もそうして玄関の鍵を閉めた悠大は、さて仕事をしようと書斎に入りパソコンを立ち上げる。
それから一段落するまで、ひたすら手と頭を動かした。
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