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40.
「苦しいことさえも気持ちいいと思ってしまう葵の、変態的で、底知れない貪欲さに、愛おしく感じられる」
「はぁ······っ、はっ······」
「けど、僕が挿入 れる前に、勝手に射精 してしまったいけない子の望みを叶えることはできないな」
今度こそ聞こえた兄の言葉に、だが、耳を疑った。
「え······、な、んで······」
「なんでもない。とにかく、ポリネシアンセックスは失敗に終わってしまったのは事実で、これから悪い子の葵はお仕置きを受けてもらうから」
半ば理解ができずにいる葵人から離れていった。
どうして、兄はあのようなことを言ったのか。
碧人のことを受け入れる前に、達した。
頭の中で言っていたことを反芻した時、遠のきかけた意識をはっきりとさせ、急いで上半身を起こし、自身のを見やった。
先端部からだらしなく垂れた白い液に、役目を果たしたと言わんばかりに萎れた自身があった。
血の気が引いていく。
先程の兄のを口に入れた時に、知らぬ間に達してしまったようだ。
どうしよう。
自分はなんてことをしてしまったのか。
「ほら、そんなにも射精 したいのなら、自分の手で慰めて」
「······ごめん······なさい。······勝手に射精 して、ごめんなさい······」
「謝っている場合じゃないよ」
心地よい声とは打って変わって、肌がひりつくほどの鋭い声に身を竦ませた。
すぐに兄の言うことをしない葵人に、「早く」と急かし、己を叱咤し、縮んでいる自身を震える手で包んだ。
垂らしたままの白い液を潤滑剤代わりに、くびれに沿って緩慢に動かした。
「······っ、······ふ······ん······」
兄からの視線から逃れようと、目を閉じ、興奮材料となる淫らな妄想に集中しようとした。
が、恐怖の方が勝ってしまい、なかなか集中できずにいた。
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