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第19話

『……俺は必ずお前を殺してやる』 凛が部屋を後にする前に言った言葉だ。 『そっか。お前に殺されるなら、俺は本望だ』 本当にそうなったら、俺はとても嬉しいと感じた。 好きな奴に殺されて命を落とすなんて、まるで映画のワンシーンのようだ。 俺が大浴場で身体を洗って皆が眠っている寝室、俺の寝床は凛の隣で、その整った寝顔に俺はキスをした。 本当は最中にしたかったけど、できなかったからした。 糸師凛に俺ができることは、ブルーロックにある。 それは好敵手、そして昂ぶりの処理。 それで充分なのに。 「……俺は本当に欲張りだ」 俺は呟いてから、眠りについた。

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