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23 ピエロと議長

「あ、依頼主さんだ」 「は?」 ぐちょぐちょに掻き回されながら俺は依頼主という男を見ると明らかに議長だった。 「どういうことだ?」 「あのー依頼主さんこの子お持ち帰りしちゃっていいんっすよね?」 立位の前屈みだったが腕を引かれ起き上がり前立腺にあたった。 「あう…」 「この子言い声で鳴くな、それに俺に向かって発情しているとかそそるね」 首筋を舐められた。 「んひっ///」 ぞくぞくとこみ上げてくるなにか。 「はぁはぁ……」 首には赤く残った。 まずい、気持ちよすぎてイっちゃうけど、でもここの状況どうにかしないと 「って議長が依頼主ってどういうことだよ!!」 「斉藤落ち着けって、やばい敵相手にして花咲隊長が無能で後ろにいる議長はまさかの裏切り? とかなにどうすんのこの状況…………」 「いや、落ち付けは氷室隊長っすよ」 「そこまでだ!!」 と声を発したのはマントを着た男だった。 あとその後ろに盤上と岩崎隊長がいた。 「はぁはぁ……」 マントの男は変人のほうにスタスタと歩きにこっと笑いかけた。 「どうも」 ちらっと俺のほうを見て 「それ、俺のなんだ返してくれねぇか?」 「うわぁーイケメンさん……うぶっ……」 思いっきり平手で拳法のように俺の胸めがけて打ってきた。 でもそれは体を通り抜け後ろにいるピエロにだけあたった。 ずるんっと抜け俺はマントの男に寄りかかった。 「翔太大丈夫か?」 「大丈夫…はぁはぁ……」 「うむっ急いで発散してあげないとな」 と肩に乗せようとしたが遠慮して議長とピエロの関係性を確かめた。 「おい、氷のこいつをっていねぇし!!」 氷室と斉藤はこっちに来て 「氷のじゃなくて氷室です、さすがに覚えてくださいよ、ジャンク大統領」 「わりいな、抱いた相手のお気に入りしか覚えられないよう俺は脳みそ改造してっから」 「ぶー」 「てかジャンク大統領はどうしてあいつのこと触れられたんですか?」 「あれはあの忌々しい男が開発した霊体マジックってやつだ」 「忌々しい男…禁句な男ですね」 「そうだ」 「霊体マジックってことは結界も壁もなんにでも通り抜け自由ってことですか?」 「そういうことだ、だから覗きもできる」 さらっと大統領のくせにおっさんみたいな発言してるって思ってる氷室の目線が怖い。 「それで議長これはどういうことですか? あの者は議長が依頼主と仰ってましたが」 岩崎が質問した。 「これは由々しき事態ですね、これより副議長の役職をもってあなたを暗部隊から追放します」 「なんだと!!」 「認める」 「認める」 「認めます」 外交を代表してジャンクと隊長権限を持つ俺と氷室そして 俺はゆっくりと斉藤の肩を借りながら近くまで歩き 「総隊長の名をもってあなたを日本国 特別暗部隊、さらに空海陸軍権限剥奪します。 ……岩崎、紺野この者を連行しろ」 「了解しました」 議長が去ったことで盤上が「仕事に戻ってください」と一言言ったので隊員たちは持ち場に戻った。 そしてこちらに駆け寄ってくる盤上と水野 「ふぅー、どっと疲れた」 「いやぁー本当っすよ」 「てか議長が神永逃がしたってことでしょ、つまり罪人じゃん」 「そうですね、ひとまず岩崎と紺野がっ…………ってうわ!?」 「翔太は任せろ」といい俺はジャンクに連行されてしまった。

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