18 / 216
第18話 番 ※
颯、ほんとにヤバい。
「ん、ンっ……」
繋がったところから、快感ばかり。
胸も他の部分も、触れられると、気持ちよすぎて、無理。
「……は……ぁっ……んン、ぅ……」
深いとこに、颯が入ってて、めちゃくちゃキスされてると、ずっとイってるみたいな感覚。
もう、頭の中も、体も、颯でいっぱいで、どろどろに溶けてる。
抱かれれば抱かれるほどに、もう限界って思ってる気持ちよさは増していって、颯の匂いに、とらわれる。
引き抜かれたそれが、また奥を突き上げてきて、仰け反りそうになるのに、がっちり抱き込まれちゃってて、上に逃げることもできず。顔を逸らしたら、「慧」と囁きながら、舌が耳に入ってきて、ぐちゅ、と水音にすら感じてしまう。
「……んん、ぁッ……あ、……はや、て……」
「腰、動いてるの、気付いてる?」
「……んん、だって……きも、ちいぃ……」
「はは。エロいなー、慧……」
ちゅ、と頬にキスされる。
「……っ颯の、せい、じゃん……どんだけ、すんの」
「――――……可愛くて、無理……」
「んんッ……」
急に体勢を起こした颯の上に、座らされて。
下から突き上げられる。
「や、……あっ……ン、ぁ……っ」
下から見られてるの、恥ずかしくて、喘ぐのも止めたいのだけど、無理。
仰け反る首筋に舌が這って、甘噛みされると、また達した。というか、もうほんとにずっとイってるみたいで、キツイ。
「は、やて……っ」
ぎゅう、としがみつくと、颯の体がまた熱くなる気が、する。
颯の熱と、匂いに支配されて、オレが全部、颯のになっちゃうみたいな。
「慧――――……」
「……っん、ん……っ?」
頬に手がかかって、促されて、少し下にある、颯の顔を見つめる。
真剣な表情に、どきん、と胸が弾む。
中に入ったままだけど動かずに、颯はオレの唇に、指で触れた。
「今、聞ける?」
「……うん」
荒い息を抑えながら、頷いて、颯を見つめ返す。
「オレ、中学で会ってからずっと……お前のこと意識してた」
「……っん?」
入ったままの颯に、どうしても気持ちよくて、上がりそうな声をこらえながら、颯の言葉を頭の中で追う。
「α同士だったから、無いって思ってたけど」
「――――……っ?」
きつく、抱き締められる。
「お前がΩなら、もう我慢しない」
「……はやて……?」
次々入ってくる言葉にドキドキして、心臓壊れて、死にそう。
なのに、颯はまた少しオレを離して、下から、じっと見つめてくる。
「……これから何があっても、オレはお前の側に居るから」
「――――……」
「番になろう」
言われた瞬間。
今日、最大。オレから一気にフェロモンが。びっくりして、でも止めようもなくて、ぎゅう、と颯にしがみついた。それに呼応するみたいに、颯の匂いも強くなる。
ああもう。……死ぬほど、いい匂いなんだよ、颯。
……多分もう、これ以上、いい匂いの奴、居ないと思う。
ていうか。居ても、要らない。
…………オレだって。颯のこと、一番見てた。
「……颯が、いいなら。なる」
なんかもう、色々いっぱいいっぱいで。
なんでかボロボロ、泣きながら。でも、即決。
ぎゅ、と抱きついて答えたら。
めちゃくちゃ熱い、颯の手が頬にかかって。なんか今まで散々めちゃくちゃ濃厚なキスしてたのに。
やたら、優しく、キスされた。
ともだちにシェアしよう!