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第65話 Ω会議(?) 1
その週の金曜日。学校の最寄り駅近くの居酒屋。
オレは、Ωの友達三人と、さっそく飲みに来ていた。颯には許可貰った。
「じゃあ、慧くん、おめでとう~」
「Ωにいらっしゃーい」
「結婚おめでと~。つか、ほんと、びっくり」
各々言いながら、オレと乾杯してくれる。
女Ωの紗良 と奈美 と、男Ωの啓太 。
紗良はデートしたことあるけど、全然そんな雰囲気にはならず友達になった子。奈美と啓太は最初から友達。
結婚の手続きとか、引っ越しのこととか、しばらくそういうことを色々話していたんだけど、ふ、と啓太がオレをつついた。
「それでどーなの、颯との結婚生活」
「……どうって……」
何を言ったらいいんだろうと思いながら、引っ越してからのこの一週間の颯を思い浮かべる。
料理つくっといてくれたり。
一緒に作った時は、すごく優しく教えてくれて、楽しかったし。
お風呂、一緒入らないと誓ったあの翌日。結局一緒に入らされたり。でもなんか、お風呂でするとオレがぐったりだから、なるべくしないって言ってくれて、ただ、浴槽の中で、楽しくおしゃべりしてるとか。それがなんか、すごく楽しいとか。
朝は一緒に登校してて、帰りは、友達と駅まで帰った後に、待ち合わせして買い物して帰るとか。……これは、友達も大事にしたいだろって颯が言って、そうなった、とか。
最後までする日もあるけど、キスだけで気持ちよくなって寝ちゃう日もあったり、抱き締められてるだけの日もあったり……。
なんか、そういうのの映像が、頭に、ぱぱぱっと、一瞬で浮かんだ。
「どうって……」
ぽぽぽ。
なんか、これを言うの? と思った瞬間、顔があっつくなった。
皆がオレの顔をマジマジ見てくる。
……なんかこの流れ、最近、すごく多い。
うう。赤面ってどうやれば止めれるんだ。ていうか、今まで赤面したことなんかあったっけ。て、無いんだよーそんな赤くなるとか普通無いよね。ああもう駄目だ―。颯に関しては、全然だめだ―。
「やだもう、慧くん、可愛い~」
「慧くんて赤面するキャラじゃなかったよね? えー颯くん、そんなに素敵なのー??」
「今何を思ってたのか、言ってみなよ?」
三人が、とっても楽しそうになってしまった。
「いい、そこらへんは言えない、無理」
ブルブルブルと首を振って、ぶーぶー言う三人にそれでも首を振って断固拒否。
「まあ、一応……仲良くは、やってる、と思う」
ふふーん、みたいな、三人の顔に、なんかまた顔熱い。
メニューでパタパタ扇ぎながら。
「それよりさ、聞きたいことがあってさ」
「ああ、言ってたね。何々?」
「Ωのことなんでしょ? いいよー聞いてー」
皆、すんごく楽しそう。
……なんだかちょっとためらう位。
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