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エピローグ 愛される獲物※

 ザンッ……ザザッ……ザザッ――ンッ…………  ――南イタリアのビーチの夕暮れ。  寄せては帰すさざ波が、砂浜を黒く染めあげていく。 「……おっ……! おおっ……!」  砂浜に壁尻のようにぽっかりと浮かびあがった――椿の尻。  顔と尻以外はすべて砂に埋められている。  砂浜にうつぶせに横たわった状態で、首から下に砂をかけられ身動きできなくされているのだ。 「あっ♡ イッ! イグッ♡ またっ! イぎますぅっっ♡♡♡」  マイクロビキニの紐をずらされた尻穴にぶっ刺さった、極太のアナルパール。  金属製のパールにつながった丸い取っ手に指を引っかけた司が、 「何回めだ?」  と聞く。 「……さっ、さんかいめっ……! ケツイキ3回めれすぅっ♡♡♡」 「よし、よく数えられた。ビニール袋のなかにザーメン出しな」  10個ものパールの連なるバイブで、司は椿のナカをゴリゴリと扱く。 「おっ! ほごっ! ぶごごごごぉッッッ……!!!」  パールは、ひとつずつ大きさが異なっており、いちばん大きなものは直径が10センチもあった。 「おっ! ほぉっ! ザーメン! でっ、でまひたっ♡」  マイクロビキニの紐パンに取っ手をくくりつけられ、チンポにかぶさったビニール袋に、ポタポタと溜まっていく椿のザーメン。   「ザッ、ザコチンポッ! イかせていただきっ! ありがとうございますぅっ♡」 「よし。一度抜いてやる」  ズボッ! ズボボボーッ! とアナルパールをイッキ抜きされ、 「おっ! おぉぉぉ――――――ッッ!!!」  椿は絶叫する。   「ははっ、すっげー、ケツ穴ガバガバじゃん」  パクパク収縮するアナルを覗き込んだ統が、可笑しそうに笑う。 「次いくぞ」  すぐにまたパールを突っ込まれ、「うっ、ふぐぅっ……!」と涙と鼻水をダラダラ垂らす。 「このアナルパール、1センチずつ大きくなっていってるんだって?」 「そ。――いま何個めが入ってるかわかるか? カメ」 「うっ……よ――4個めっ……?」 「バーカ。ちげーよ。まだ3個めだ。ちゃんとケツで覚えろ」 「ごっ、ごめんなさっ……おぉっ……!」  次第に質量を増していくパールに、椿は白目を剥く。  日の暮れかけたビーチに人影はまばらだ。  ときおり、何をしているのか不思議そうに覗きこんでいくカップルが、椿の顔を見て、 「OH! He's ASS HOLE SLAVE!(ああ、ケツマンコ奴隷だね!)」  と納得したように去っていく。 「すっかり有名人じゃん、カメのやつ」  椿のからだを濡れた砂で固める統。  10個目のパールがねじ込まれ、 「うっ……! うぅぅッッッ! くっ、くるしいっ! くるしいですっ!」  とけんめいに訴える。  むりやり抉じ開けられた尻穴は、りんごが入りそうなほどぱっくり伸びきっている。 「よし。スイッチ入れてやるぞ」  司が、本体に付いていた振動スイッチをONにする。 「おっ……!? おぉっ! おぉぉ――――――ッッ……んッッッ!!!!!」  前立腺を容赦なく抉るエグいほどの振動に、 「イッ! イグッ! イグッ! イグッ! イグッゥゥゥッッッッ!」  砂のなかに埋まったビニール袋に、ピシャッ、ピシャッ、と潮を吹く椿。  ブブブブブブッ、という激しい振動に、尻たぶが左右にブルブル揺れ動く。  さんざんイかされたあと、 「次はこれだ」  司は、傍らに置いていたビニール製のビーチバックから、小さな旗を取り出した。   「ははっ。そんなのも持ってきたの?」  ステンレスポールの上下の穴に、『反省中』と赤で書かれたフラッグが紐で取り付けられている。  椿がいいつけを守れなかったとき、尻に入れられ、「よし」と言われるまでケツを振り続けさせられる折檻道具だ。  そのポールを、アナルパールの抜かれた尻穴に突っ込まれ、椿は「ひぃっ……!?」と戦慄する。 「今日できなかったことを、全部言え」  司が、椿の尻を、素手で引っぱたく。  そのことばに、何をさせられるか察した椿は、 「あっ……きょ――今日はっ……おもらしを三回もしてしまいましたっ……!」  と反省の弁を述べる。 「次」  ベチンッ! と立て続けに尻を叩かれ、 「うっ! うぐっ……! かっ、勝手にっ! 何度もイッてしまいましたッ……!」 「まだあるだろ」 「いっ、いたっ……! ううっ……ジェ……ジェラードを食べてっ! おっ、おなかが冷えてっ……「よし」と言われる前にうんこを漏らしてしまいましたぁッ……!」  ――洞窟での破廉恥ショーを終え、ホテルに戻る途中、テイクアウトしたジェラートを食べた。  ホテルのバスルームで汚れたからだを洗ってもらっている途中、お腹がグルグルして――トイレに移動し、いつものようにガニ股奴隷ポーズで便器を跨ぎながら「よし」と言われるのを待った。  だが、どうしても我慢できず、司の前で、立ったままうんこを漏らしてしまったのだ……。  涼しくなってきた風に、尻から突き出た『反省中』の旗が、パタパタとはためく。 「……まったくおまえはどうしようもないクソ奴隷だな」  叩かれ続けて真っ赤になった椿の尻から手を離し、司は立ち上がる。 「――いっそこのままここで一晩放置してやろうか? 夜になったらオオカミみたいな連中がおまえをレイプしに来るだろうよ」 「そ――そんなっ……!?」  はしばみ色の大きな瞳をふるわせた椿は、 「いっ、いやっ……行かないでっ――――カメをひとりにしないでくださいっ……!」  とがむしゃらに訴える。 「おっ、お願いしますっ……司さま以外は、イッ、イヤなんですっ……!」 「あーあ。めっちゃラブラブじゃん、おまえら」  からかうように言った統が、 「もうそのへんにしといてやったら?」  と司を見上げる。 「…………」  夕陽に照らされた司の頬に赤みが差す。  しばらくして、 「……しかたねぇな」  とつぶやいた司は、しゃがみこみ、椿のからだにかかっていた砂をはらいはじめた。  微笑んだ統が、それを手伝う。  かたまりになって落ちた砂を、波がさらっていく。  埋まっていた砂のなかから、椿は身を起こす。  尻穴に刺さっていた『反省中』の旗が、ポトッと落ちる。  司は、椿のチンポを覆うビニール袋を外すと、なかに溜まっていたザー汁を覗きこみ、 「……しょっぼ」  鼻で笑い、ビニールを振ってその中身を海に投げ捨てる。 (あ……)  波に流され、キラキラと輝くザーメン。 「――帰るぞ」   「は……はい――」  白のマイクロビキニを穿かされた椿は、迷うことなく犬のように四つん這いで歩き出す。  それを見た司が、 「ちがう――」 「……え!?」  きょとん、とする椿に、「ああ、もう……」と首を振り、やおらそのからだを抱き上げる。 「……!? ――つっ……司さまっ……?」  思いがけないお姫さま抱っこに、椿は目をみはる。 「――今日はいろいろあって疲れただろ。ホテルまで連れていってやる」 「……あ――ありがとうございます……」  腕のなかで縮こまる椿に、 「落ちないようにしっかりつかまってろ」  と命じる司。 「はい――」  遠慮がちに司の首に手を回した椿を、司はぎゅっと抱きしめる。 「……やっぱラブラブじゃーん」  アナルパールと旗を拾った統は、 「もう結婚しちゃえよ、おまえら」  と言う。 「なっ……!? んなことムリにきまってるだろっ――……」 「――そう? 世界じゅう回ればなんとかなるんじゃないの?」  アナルパールのスイッチを入れた統は、ウィンウィン鳴るおもちゃを振り回し、 「ま――好きにしろよ」  と言ってから、司の腕に抱かれた椿の顔を覗きこみ、 「ん? 顔真っ赤じゃん。カメのやつ」  二ヤッと楽しそうに笑う。 「うれしいのか? どうなんだ?」 「……あっ――あの……ぼく……」 「いっちょまえに照れやがって。――答えろ。でないとこのバイブ、ケツに突っ込むぞ?」  Tバックの尻をアナルパールで突かれ、 「あっ! うっ、うれしいっ……! うれしいですっ!」  慌てて答える椿。  たくましい司の胸板に興奮した椿のチンポが、マイクロビキニの前から、ひょっこりと顔を覗かせる。 「ははっ、もうチンポ出てきた」 「ん? ホントだ。すぐに発情しやがって、このエロマンコめ」 「も……申し訳ありませんっ……」 「お、ちょうどこんなのがあったぞ」  拾い上げたビーチバックから、統はあるものを取り出す。  昼間、使った小さな白い短冊。  それをビキニからはみ出した椿の亀頭のリングピアスに糸でくくりつけた統は、 「いいじゃん。このままホテル戻ろうぜ」  満足そうに微笑む。 『I'm ASSHOLE SLAVE♡』  ――僕はケツマンコ奴隷ですう♡  夕暮れの風になびく短冊の文字。   「あっ……あぁぁっ……!」  公然羞恥の悦びに、ポタポタとガマン汁があふれてとまらない。  司の腹から太腿に落ちていくスケベ汁に、 「――ったく。主人の体を汚しやがって。ホテルに戻ったらたっぷりお仕置きしてやるからな」  司は、熱い目で椿を見つめる。 「は……はい――」  嬉しそうにはにかんだ椿は、下を向く。  黄金色に輝く丸い夕陽が、バカンスの海の向こうに落ちていった。       (終わり)  

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