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第158話 小鉄
ハジメは今ひとつ融通が利かない。ムッとしてタカの肩を抱いている。タカは真っ赤になっている。
「ハジメちゃん、一皮剥けたんじゃない?
益々いい男になるわね。」
「小鉄はどうなの?」
「ジョーちゃんが気になるんだけど、彼受けみたいで、私も受け、だから結ばれないわ。」
ジョーちゃんが小鉄の肩を抱いた。
「そんな事ないよ。」
小さな声で、ジョーちゃんは言った。
「わあ、お似合いだよ。
ジョーちゃんが攻めればいいんだよ。」
ミトが無責任な事を言っている。
「俺、小鉄さんに憧れて美容師になったんで、そばにいられるだけで満足なんです。
パートナーなんていう目で見た事ないんで。」
「でもジョーちゃんは男っぽいのよ。運転の時は凄いの。」
「ほお、小鉄のフェラーリは誰にも触らせなかったのに、ジョー君には運転させるんだな。
信頼してるんだな。驚きだ。」
ロジの言葉に
「ジョーちゃんは元暴走族だったから運転上手いわよ、そこに惚れたのよ。」
「えっ?今言っちゃったね。惚れてるんだ。」
ミトが嬉しそうだ。
「でも抱いてくれないの。」
「小鉄が抱いてやれ。おまえリバだろ。」
ロジに言われてしまった。ジョーちゃんは真っ赤になっている。
「待ってください。あんまり話が早く進みすぎます。勘弁してください。」
「小鉄の事、好きじゃないの?」
「ミト、みんなの前で聞く事じゃないよ。
二人っきりの時に取っておくんだよ。
私たちはお邪魔だな。私は、ちょっと寂しいな。」
「ロジ、何言ってるの?」
小鉄がロジにウィンクした。二人は以前セフレだった事もある。長い付き合いなのだ。
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