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第9話

やはりにいちゃんに恥をかかせてしまうだけだ…こんなの互いがの思いが通じ合っていたとしても理解されるはずもないし本気でアイドルをやっている皆に失礼でしかない… 「すいませんでした」 本当に申し訳なくて頭があげられない。なんだか苦しくて泣きたいような気もして… 「はぁ!?」 「何?」 「何なわけ?」 ジリジリと俺に近づいてくる気配がする。怖くて顔が上げられない… 強く拳を握って目を固く閉じる。すると俺の手を誰かが握った 「おーい!!もしもーし!ダイジョブ?ほらぁ!顔上げて?ね?氷くん!」 今度は俺の頭をポンポンとする人がいて 「氷ちゃん!可愛い顔が見えないからみーせーてー!!」 次は俺の腰回りを抱く人 「ほらほらー氷里くんこっちみて?」 恐る恐る目を開けるとメンバーたちに囲まれてて彼らは皆優しい表情で見つめてくれてた 「俺等楽しみにしてたんだよ。六花が大好きな君に会えるの!」 「りっちゃんは俺たちの大好きな最年少ちゃんだからねぇ!」 「六花の想い人と、早く会ってみたかったんだぁ!」 するとどこからともなく兄ちゃんたちの曲が流れてみんな歌って踊りだす。 「ほら!氷くん!おいで!!」 不動のセンターに手を引かれてレッスンルームにそんなのあるの?って感じの舞台に立つと目配せされた。彼らの楽しそうな表情に俺も乗せられてやっぱり踊ってた 「うわー!!完璧じゃん!しょちょー次回曲氷ちゃんセンターでいこう!」 「私もそう思ってたの!お披露目にはぴったりの曲よねぇ。ってことでセンターね。で、明後日の生放送よろしくね、じゃみんなぁ後はよ、ろ、し、く♡」 「ちょ!!無理ですって!!」 「ダイジョブ!ダーイジョーブよぉ!!」 「しゃちょー!!!」 俺の叫びはドアの閉まる音に掻き消された ちなみに兄ちゃんのグループは4人組のSaiSon。そこに俺が入って5人となった。 不動のセンターのnatsu。ダンスリーダーのaki。役者もこなすharu。そんでritsuこと六花。兄ちゃん。 「氷ちゃんはhailくんね?」 「へ?ヘイル?」 「うん。まだ本名で活動しないんでしょ?だったら氷里くんの漢字の氷から色々転換してヘイル。霰とか雹って意味になるの。あとはね、歓迎って意味にもなるんだよ?他にも色々あるけど…まぁ俺たちは君を大歓迎するよ!よろしくねっ!」 natsuが俺に握手を求めた。それに答えると満面の笑みになってくれた。 「でも俺たちには氷くんって呼ばせてね?」 「はい!」 それからすぐレッスンが始まる。 みんな沢山褒めてくれるから嬉しいけど複雑だった。確かにダンスはやってたけど歌は趣味程度でボイストレーニングとかしたこともないし…歌って踊るなんて…俺にその体力があるのかわからない。不安の方が大きくて。 だけどレッスンは続くわけで…やるからにはちゃんとしたいわけで… どこまでできるかわからない。ファンの人たちに受け入れてもらえるかわからない。不安しかないけど…だけど… 「ひぃちゃん!おいで!」 大好きなあなたが満面の笑みで隣で手を引いてくれるから… 「うん!」 頷きあなたの手を取った。 終?

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