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実継、気づく

「実継さん、メリーゴーランド一緒に乗りますか?」 「いや、俺は乗ってる宵が見たいから乗らない。理央くんと楽しんできなさい」 「はい、理央くん。行きましょう」 「う、うん。明さん行ってきてもいいですか?」 「いいよ」 「明さん、行ってきます」 「理央くん、行きましょう!」 宵は理央の手をひいてメリーゴーランドに乗り込むと、ひょいっと馬に乗った わ…宵さん身のこなし軽っ もたもたと理央が馬にまたがろうとするがうまく乗れず、宵は一度馬から降りた 「理央くん上手に乗れませんか?お手伝いしますね?」 「あ、ありがとございます。宵さん、乗るの上手ですね」 「はい。乗るのは得意なので!後、所属が小児科なので仕事柄身軽な方かもしれないです。さぁ始まっちゃいますよ。馬に乗って」 「うん…ぁっ…んん」 馬に乗るとちょうどいいところにあたり理央は声を漏らした 「理央くん?」 「な、なんでもないです」 「そ?じゃまた後でね」 再び宵は馬に乗り、実継に手を振った 「実継さーん」 実継は手を振りかえし、宵の姿を優しく見守った。 その姿に明は微笑み 「実くん、宵が楽しそうだ。礼を言うよ」 「寂しいか?宵が巣立って」 「いや、いまは理央がいるしね」 「前の子は?」 「電話番号もアパートも変わって大学は関係者以外立ち入り禁止だから打つ手なしかな」 「そうか。悪いことを聞いたな」 「いや、いまは寂しさを理央が埋めてくれているから充実した日々だよ」 「ん?」 会話の最中、馬に繋がっている棒にしがみつき悶える理央の姿に実継は気がついた

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