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第2話 甘い恋のトラップ(2)★
「あっ、は……せんせ、もっと、おっぱい強くしてぇ」
その言葉に従い、爪でカリカリと引っ掻いてみせれば、今度はナツの体が大きく跳ね上がる。
隆之はもう片方の乳首へと顔を寄せると、躊躇なく突起を口に含んだ。ちゅう、と音を立てて吸い上げつつ、時折甘噛みして愛撫を繰り返す。
「ひ、あっ……いい、きもちいよお、せんせぇ……っ」
同時に両方の乳首を責められ、ナツは快感に悶えていた。こんなところで快感を覚えるだなんて信じられないが、彼にとってはどうにも性感帯らしい。
(俺も俺で、男の胸なんて触っても楽しいはずないだろうに)
それでも、ナツの吸い付くような肌の感触は触っていて気持ちがいいし、当人の反応も可愛くて、もっと虐めてやりたいような衝動に駆られてしまう。
夢中になってそこばかりを責め続けるうち、ナツに変化が訪れた。
「やっ、来ちゃ……あ、ン――んんっ!」
腰を浮かせ、下半身をビクビクと震わせる。ナツが履いているズボンにじんわりと染みが広がって、察するに軽く達してしまったらしい。
「服、汚しちゃったのか」
ベルトに手をかけて前を寛げてやる。下着の中を覗けば、射精したばかりの萎えた陰茎が目に入った。
「ん……ごめんなさい、先生」
ナツが恥ずかしそうに身をよじって言う。上気した頬に潤んだ瞳――愛らしくも艶めいた表情に、隆之は思わず喉を鳴らした。
「随分とやらしい子だな」
そんな言葉が自然と出てしまっていた。
ナツのズボンを下着ごと脱がして、片足にだけ引っかかる状態にすると、その間に割って入る。そして脚を開かせようとしたのだが、本人が先に動いた。
「先生、やらしい子にお仕置きして――」
ナツが膝裏に手を入れて自ら脚を大きく開く。口にはコンドームのパッケージを咥え、あまりにも淫猥な光景に頭がくらくらとするようだった。
「……君はいつもそうやって、人のことを誘惑しているのか?」
隆之はため息交じりに呟く。コンドームを受け取ると、余裕なくパッケージを歯で破いて中身を取り出した。勃起しきったものに手早く装着しながらも、逸る気持ちを抑えきれない。
「あ、先生ぇ……」
自身を秘部へと宛がえば、ナツが期待に満ちた眼差しで見上げてくる。隆之は一度深く息を吐いてから、ぐっと体重をかけた。
「ふあっ、あぁ……っ」
そこは隆之のものを容易く呑み込んでいく。まるで男を受け入れるためにできているかのごとく具合がよく、ローションの滑りを借りてあっさりと根元まで埋まってしまった。
「っ、どこもかしこもやらしいな」
隆之は苦笑しつつ、ゆるりと腰を動かし始めた。
相手の反応を見ながら抜き挿しを繰り返し、少しずつ動きが大胆になる。ナツが大きく反応を見せたのは、ある一点に差し掛かったときだった。
「ん、あっ、そこぉ……ッ」
「ここ? ここがいいのか?」
「ああっ、ん……いいっ、そこ、もっとこすってえ」
ナツは素直に快楽を訴えてくる。
弱点だとわかるなり、隆之はピンポイントでその一点ばかりを責めた。カリ首を引っ掛けるようにして擦り上げてやると、ナツは堪らないといったふうに全身を波打たせて悦んでみせる。
「ひあっ、あ、あん……っ、すご、先生のおチンポきもちいっ」
「ったく、お仕置きじゃなくてご褒美になってないか?」
「んっ、だってぇ――せっくす、だいすきだからぁ」
ナツの言葉は、一体どこまで本気なのかわからなくなってくる。だが、ここまで乱れている姿を見てしまうと、野性的な本能が膨れあがるばかりで、もはやどうしようもなかった。
「あんま煽るな、っての……っ」
隆之はナツの膝を頭の方にまで持っていき、体を折り曲げて、上から突き刺すように自身を穿った。
「ひあっ、あぁあッ!」
途端、ナツの口から悲鳴じみた声があがる。体が丸まった状態で身動きがうまく取れず、さすがのナツもこちらに身を委ねるしかない。
結合が深くなったところで、隆之は急速に腰の動きを速めた。
「あっあ、うそっ……や、だめ、こんなの俺、すぐイッちゃうよおっ」
後孔がきつく締まり、中の粘膜がきゅうきゅうと絡みついてくる。
互いにもたないことはわかっていた。そのまま激しく律動を続けるうちに、すぐに限界が見えてくる。
「先生っ、も、イく、イくぅ――あ、ああっ、せんせぇ……っ」
「……ぅ」
ドクンッ、と脈打ちながらコンドームの中に射精する。
ほぼ同時にナツも果て、精液を自身の顔に浴びせかけていた。髪や頬に白濁をべっとりと付着させながら、恍惚とした表情を浮かべる。
「……もー隆之さんってば、見かけによらず強引」
語尾にハートマークでもつきそうな口調で言うと、ナツは口元についた白濁をぺろりと舐めた。
隆之はその姿にまたもや欲情しそうになるも、すかさずティッシュを手に取って拭いてやる。
「わ、悪い」
「んーん、ノッてきてくれて嬉しかったよ? ……ねっ、先生?」
ニコニコと微笑まれて言葉に詰まる。
AVのような安い台詞を吐いたうえに、最後は強引に襲いかかってしまったのだ。自分がこんなふうにがっつくとは思わなかったし、いい歳して恥ずかしくもなるに決まっている。
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