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「……何で居るんだよ。逃げろよ」  髪を掻き上げながらため息を吐かれて、その腰に巻いたタオル一枚の先輩を見つめる。 「逃げたら俺の告白はなかったことにされるんでしょう?」 「……お前さぁ…………コレで勃つの?」  躊躇うこともなくタオルも外して全裸になった先輩。  今まで暑い夏の日は部活の練習終わりに上を脱いで水浴びしたり、風呂にも入ってそれこそ全裸だって何度も見てきた。  それなのに滑らかそうな白い肌も、意外と引き締まってほどよくついた腹筋にもドキドキしてしまう。 「先輩、わざと俺を萎えさせようとしてますよね?でも、逆効果ですよ?」  立ち上がって素早く掴まえた手首を引いて抱き締めた。  俺の背中や腰には回してくれない手。 「勃つなら抱いていいんですか?」 「フッ!抱けるもんなら抱いてみろよ」  挑むように言われて先輩を抱え上げる。 「は!?ちょっ、そういう恥ずかしいのはやめろ!」 「はぁ?ちょっと黙って」  お姫様抱っこをしたことで腕の中に居る先輩に口づけた。  雰囲気とか無視してただヤる気を削ごうとしてくるのなら……こっちは無理矢理にでも雰囲気を作ってやるまでだ。  真っ赤になって暴れて逃げようとする先輩の唇を抉じ開けてにゅるりと舌を侵入させる。  逃さないように、でも、想いはしっかり届くように……舌先に軽くアルコールを感じながら深く絡ませてジュッとその混ざった唾液を吸った。

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