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「欲し……も、これ……ぅ、んんっ」 「何勝手に触ってんだよ」  言いつつも先輩は俺の手が握って扱くのを止めない。  むしろ、腰を軽く振って俺の手の中で屹立は更に質量を増した。 「これ……挿れて」  熱く脈打つソレが欲しい。  コレで……思いっきり突かれたい。 「先輩!中に挿れて!!」  叫ぶように言うと、先輩はズルリと指を引き抜いてまたローションを足した。  執拗に指で解された後孔ははしたなく口を開けてヒクつくのが自分でもわかる。 「も……欲しい」  手の中からもすり抜けられて必死に求めると、先輩はチュッと俺の額にキスを落とした。 「わかったから、落ち着け」 「先ぱ……」 「うん、挿れるから……掴まってろ」  指で俺の涙を拭ってから先輩の背中に手を導かれて必死にそこに掴まる。  同時に後孔には熱い先端を感じて嬉しくなった。 「んっ、ん"んっ」  指とは比べものにならない質量のモノが肉を抉じ開けていく。  あれだけ慣らされたのに引き攣るような痛みと慣れない圧迫感に呻いた。 「大丈夫か?」  先端を捩じ込んで動きを止めた先輩がそっとキスをしてくれてゆっくり目を開く。 「そう、そうやってゆっくり息しろ……ん、上手」  微笑むその優しさがさっきまでの意地悪さとは全然違ってドキドキした。 「大丈夫か?」  もう一度聞かれて頷く。  息を吐き出して少し落ち着くと、中にある先輩のモノを感じた。  だが、まだ物足りないとも思ってしまう。 「ははっ、不満そうだな」  出会った頃のような屈託のない笑みを見せると、先輩は少し引いてからグッと腰を動かした。

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