「んンっ!!」 　ビクンと身体を跳ねさせて仰け反る。 　腰を引いてまた押し込まれる度に確実に奥へと侵入されていた。 　内壁をかき分けて、指では届かなかったところまでも拓かれていく。 「息しろ」 　指で口を抉じ開けられて、はぁっと息を吐き出した瞬間にまた更に深く先輩を受け入れていた。 　また動きが止まったのを感じて目を開く。 　でも、もうもどかしくてじっとはしていられなかった。 「も、動いて」 「ふっ、腰動いてんぞ。タクはやらしーな」 　ペロッと首筋を舐められてゾクッとする。 　全てを受け入れて苦しいのに激しく揺さぶって欲しいとも思ってしまう。なのに、 「……まだ動いてやんね」 　ニヤリと笑われてまたその意地悪な顔を認識して涙が滲んだ。 　耐えられなくて腰を揺するのに足りなくて。 　その背中にしがみついて強請るのに先輩はただ笑っている。 「も、お願い……先輩ぃ」 「お前、後輩は嫌ならそうじゃないだろ？」 　張り付いた前髪を掻き上げられて眉を寄せたまま先輩を見上げた。 「俺の名前は？」 「……健太」 　笑われて答える。 「そ、恋人がいいならそっちにしろ」 　言い終わると同時に腰を引いた先輩はパンッと一気に打ち付けてきた。 「んァっ!!」 　仰け反る俺の腰を引き寄せて更に何度も穿ってくる。 「ん、は、あ、ぁあ"!!」 　痛みなんて忘れて、もう声も抑えられなかった。 　突かれて啼いて、抉られて呻いて……息もうまくできないままただ快楽に支配されていく。 　先輩でいっぱいになった内壁を締めて、俺はただ喘ぎ求め続けた。