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「うぁっ!あ、ん、ン、んン"ーーーっ」
引き抜かれた剛直をまた押し込まれる。
内臓を押し上げて腹を突き破るかのような律動で目の前が真っ白になった。
激し過ぎるその愛撫に俺はもう何もかもわからない。
熱い楔は容赦なく俺を貫いて奥深くまで隙間なく埋められている。
さっき達したばかりなのにまた強烈な快楽に支配された俺はただ攻められるままに啼き続けた。
「タク、っ……イくぞ」
一際深く腰を打ち付けられて目の前で星が飛ぶ。
ゴム越しでもその熱い欲望が弾けたのを感じて俺もまた熱を解き放った。
「後ろハジメテなのにそこだけでイっちゃうのな?」
チュッと軽くキスをして先輩が俺の前髪を掻き上げる。
溢れた涙を舐め取られて目を開けると先輩は優しく微笑んでいた。
「こんなの覚えて……もう戻れねぇぞ?」
「だから、戻るも何も……責任取って付き合って下さいって」
身体を起こそうとして呻くと、
「だから、ただの後輩じゃないなら……」
まだ繋がったままの先輩が腰を引こうとするのを両手で押さえつける。
「ちょ、待って下さい……」
「ん?」
「何か変な感じで……待って」
ズルリと抜けるその感覚に耐えるために必死にしがみついて息を整えた。なのに、
「……無理」
先輩は嬉しそうに笑って俺の両手を押さえつけると、やけにゆっくりと腰を引く。
「んっ、や……ヤダっ!!」
ゾクゾクと背筋を何かが走り抜けて必死に訴えた。
眉を寄せて堪えているのに呻いてしまう。
「お前……くそっ」
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