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「いっぱい出たね。もしかして溜まってた?」 「……はぁ、は、あ……うん。しばらく抜いてなかったし……」  犬神自身の腹に飛び散った分も掬い取って口に含む宮内。犬神が素直に答えると、宮内が双眸を細めて高揚した表情で微笑む。 「仁郎、ちょっと横になって」 「ん……」  宮内の余裕のない声に誘われるがままに犬神が寝転がった状態で横を向くと、すかさず腰に回った手にズボンとパンツを剥ぎ取られた。  完全に露わになった下半身に少しだけ寒さを感じて、背中を丸める。  犬神は自分は体格に恵まれた方ではないと思っているが、薄く肉がついた臀部と、そこから伸びる下肢は宮内にとっては充分に魅力的なものであるようだった。  背後で宮内が喉を鳴らすのが分かる。温かな手がシャツを捲り上げて背中を撫で、尻に向かう。  後孔にそっと中指を這わされ、これからされる事を想像して穴の奥がキュッと窄まる。期待から一度達して萎えていた逸物がピクリと反応した。 「まっ待ってよ。汚いよ。お風呂入ってからの方がよくない?」 「俺は気にしないよ。それより早く仁郎の中に挿れたい」 「そんなぁ……いっ!」  肛門を割り開くようにぐっと中指に力が込められ、犬神は思わず浅い息を漏らした。少しづつ侵入する指の感触を内側に感じて無意識に尻の穴が締まる。  宮内との行為はこれが初めてではないが、犬神は毎回この瞬間だけは慣れずに、緊張で思わず固くなってしまう。  それに気づいたのか後ろから宮内が犬神の肩を抱き、根元まで挿入した指を中で動かしながら丁寧に解していった。  内部を作り変えられていく感覚に、犬神は深く息を吸い込んで耐える。 「は、んっ……」  二本目、三本目と指の本数が増え、スムーズな出入りを繰り返す頃には犬神の前も再び硬度を持ち、勢いを取り戻していた。  肉壁は犬神の意に反してきゅうきゅうと指を締め付け、その度に犬神の口から色っぽい吐息が漏れる。 「指だけでもうこんなになって、仁郎はエッチだなあ。もう我慢できない。挿れるよ仁郎」 「ぅあ……ていいち!」  指を引き抜くと、宮内は自身のズボンを脱いで、後ろから犬神の腰を引き寄せた。そのまま四つん這にし、雄を受け入れる体勢を取らせて先端をあてがう。  柔和な顔に見合わず、血管が浮き出るぐらいいきり勃った宮内の巨根は別の生き物のように脈打ち、ぐぷぐぷと犬神の体内に飲み込まれていった。 「うぐっ、ッはっ、は。あっ! アアッー!!」  さすがにいきなり全部は入りきらず、昂りを押し付けるように時間をかけて結合させる。  奥へと進む毎に犬神の太腿がガクガクと震え、苦しそうな声がもれて、少しでも楽になれる部位を探そうと上下に腰が動く。  ようやく根元まで埋まった頃には、犬神は腕の力で上体を支えていられず、畳に頬をつけ尻だけを突き出した格好で、半分ぐらい意識が飛びかけていた。 「ふぅ……大丈夫?」 「あ、ぅ、う……ていいち、これ、きもちいい」 犬神の掠れた声が聞こえて、奥できゅっと秘肉が締まり宮内の剛直にまとわりつく。 「っん、俺も……仁郎の中、すごくいいっ」  大きすぎる男根を、普通なら入れるべきではない箇所に入れられるのは負担でしかないだろうに……イイと言ってくれる幼馴染が可愛くて、直ぐにでもガツガツと動かしたくなったが、宮内は早まる気持ちを落ち着かせて理性を保った。

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