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EX 11月22日 いい夫婦の日 ※

side:柚希 「いい夫婦の日だ。」 日本に着いて早々涼一さんが口にした。 今日の日付は知ってたけど、そんな記念日があるのを知らなかった。 だから子供達が止めるのを振り切ってこっちに来たんだなって。 アレク様が僕のと二人分仕事を受け持って間に合わず、アレク様の仕事が残った。 誰にも頼めないアレク様の仕事だから、任せても行けない。 「帰ったら一日で必ず終わらせる!」 と言い切って出て来た。 だから子供達は止めたんだけど、アレク様が言った事は必ずやり遂げる人だって知ってるから、僕は安心してこっちに来たんだけど。 そもそも遅れたのが僕のせいだしね。 最終的に僕が 「絶対大丈夫、早く帰って来るから。」 と言って子供達と文官さんが納得してくれた。 貴重な時間だから、やりたい事を優先しないと。 「まず何をするか計画を教えて。」 涼一さんの事だから絶対に計画を立ててるはず。 「計画?柚希とやりたい事がいっぱいありすぎて、立ててない。」 「えぇーっ!?」 意外だったので驚いてしまった。 「むしろ柚希がやりたい事を一日掛けてやろうと思っていた。」 じっと僕を見て、楽しみな様子で僕の返事を待っている。 どうしよう…僕こそ涼一さんのやりたい事をやるつもりだったのに。 僕は困った顔をしていたのか、涼一さんが口を開く。 「互いに同じ想いだと、それだけで充分嬉しい。」 「同じ想い……うん、そうだね。」 二人で笑い合う。 「じゃあ、相談して決めよう。」 「相談するのも夫婦らしいな。」 それだけでも嬉しそうな涼一さん。 結局互いが仕事疲れしているから、レンタルルーム?っていうやつを借りて、互いにマッサージする、ということになった。 「へぇ、普通の部屋みたい。」 ルーム内に入ってすぐの僕の感想。 まんま過ぎて、言ってから恥ずかしくなった。 「誰でも初めての経験はあるだろう。」 涼一さんがすかさずフォローしてくれながら僕を脱がす。 「相変わらず手際がいいよね。」 おかしくてクスクス笑ってしまう。 「エッチするのに、時間を省けるところは省かないとな……。」 急に涼一さんが何か閃いた様子になったかと思ったら、脱がした僕の衣服を着せていく。 「あれ、え?」 僕が戸惑ってると、涼一さんは真顔になって僕と視線を合わせる。 「衣服を脱ぐのもエッチの内の一つだったという事に気付いた…。それをスキップするのは駄目だ。」 主張はわかったけど、いつも服は勢いよく脱がされてるから、ひょっとして恥ずかしい事になりそうな? 思い違いであって欲しいと思ってたけど……。 「そう、柚希。ゆっくり脱ぐんだ。」 とは言っても今日はTシャツにハーパンだから、簡単に脱ぎ終えてしまう。 言われる通りにゆっくりとTシャツを脱いでいく。 「柚希の可愛いおへそが覗く、いいタイミングだな。」 すっごく見られてる…言葉も恥ずかしい。 今まで素っ裸を長い時間見られてるのに、それなのにこの状態の方が恥ずかしいなんて。 よく涼一さんはそういう事思い付くよね。 やっぱり成人向けの動画とか観てたんだろうな。 「どうした?手が止まってるぞ?何考えてるんだ?」 考え事してるのが、いつもばれてしまう。 僕は今考えてた事を言ってみた。 「まあ、大きな声では言えないが、中学の時にそういう類いにはお世話になったな。」 「お世話?」 「あー、観て勉強になったと。もしそこで知らなかったら、柚希との初めての時、何していいかわからんとか、自分の勝手な思い込みで事を進めていたかも知れないだろう?そうしたら柚希の身体を傷付けていたかも知れない。」 確かに…受ける側は負担が大きいって涼一さんは言ってくれるけど、攻める側もそういう風に知識が必要なんだなって、初めて考えさせられた。 「柚希……真面目に取らなくていいからな。俺は結局知識があろうと無かろうと、柚希を愛したい思いで柚希を抱いているんだからな。」 「ん、そうなんだ。じゃあエッチの時に涼一さんの負担になってない?」 「負担どころか、回復してる。きっと柚希の泉は回復ポイントに違いない!」 「泉!?うん、なら良かった。」 安心した僕は、止めていた手を再開し、下半身を纏めて脱ぐ。 ゆっくりだぞ、と言われてるから、ゆっくりと。 「……絶景だ。」 涼一さんの視線は当然僕の股間で、これまたしょっちゅう見られてる筈なんだけど、見られながら言われると、ほんとに羞恥心が高められてしまって、顔が赤くなってしまう。 「柚希…。」 僕の赤い顔を愛し気に撫でてくれる。 「今度からエッチの時はこうして、ゆっくり脱ごうな。」 「そう、だね。」 何となく実現しない気がする。 いっつも涼一さんは切羽詰まってるから。 「柚希……もう、股間が痛い。」 「まだ服脱いだだけなのに。」 「柚希が脱いだらとんだエロ映像だ。」 「じゃあマッサージはいいの?」 「む……。」 涼一さんが真剣に悩む。 別に今日どっちかすればいいと思うんだけど…。 「マッサージしよう。」 決断したらしい。 「えーとじゃあ…。」 「俺が先に受ける。柚希に触れていたら、マッサージなんか忘れて襲ってしまうからな。」 この先の流れがわかった。 取り敢えず涼一さんも脱いで、すぐにベッドにうつ伏せになった。 ここに来るまでに、途中で買ったマッサージグッズを手に取る。 まずはマッサージクリームでいいのかな? クリームを両手に取ると、涼一さんの首を揉みながらクリームを染み込ませる。 「ああ、気持ちいいな。柚希は何をやらせても天才だ。」 「有難う。」 お世辞でも嬉しいよね。 そのまま背中を撫でていく。 …男らしい背中。 ちょっとだけ手を止めて見惚れてしまう。 「ん?興奮したか?」 「カッコいいなって…。」 恥ずかしそうに答えると、涼一さんは何か数式っぽい事を呟き始めた。 続きを再開。 腰を揉んでから、先に腕がいいよね。 僕は涼一さんの腰に座り、肩から腕のマッサージを……。 「柚希、済まない!」 涼一さんはそう言うと、僕を身体の上から落として起き上がり、ベッドの上に座った状態の僕の顎を掴んだと思ったら、口の中にペニスを突っ込んで来た。 「ふ…っ!」 いきなりだったのでまごついていたら、涼一さんはすぐに腰を動かして、直後精液を僕の口内に流し込んだ。 「苦行だな。俺にとっては焦らしプレイになってしまう。」 「腰が気持ち良かったの?」 口から抜かれて精液を飲み干すと、問い掛ける。 「俺の腰に柚希のアソコが直で触れたら、興奮しないでいられるわけがないだろう。」 「あ、成程…。」 一波乱あって再開。 今度は身体に乗らないようにちゃんと動いて、お尻から足を塗っていく。 同じように仰向けでやっていくと。 「……また勃っちゃってるね。」 「ああ、柚希が何をしても勃つ。」 「有難う。」 それは僕も嬉しいんだけどね。 勃起を余り気にしないようにして、続きを塗ろうとしたんだけど……気にならないわけがない。 「…ここもマッサージしようか?」 勃起を軽く握って訊ねる。 涼一さんを見詰める眼差しが潤んでしまう。 「そんな顔で見られたら、理性が持たないんだが?」 「だ…だって、好きな人のなんだから、仕方ないよ…。」 もう一回涼一さんの精液を受け止めた。 今度は顔で。 「よし、交代だ!」 勢いよく起き上がった涼一さんが、僕の身体をうつ伏せに倒す。 「お手柔らかにお願いします。」 「大丈夫、慣れてるからな。」 涼一さんは僕が起きるまでに、エステマッサージを毎朝僕に施してくれている。 日課だって言ってるけど、申し訳ないな。 一度「しなくていいからその分休んで欲しい」って言ったことはあるけど、「寝るより柚希の身体に触っている方が元気になる」って言われて。 「あんっ!」 「考え事が出来る程リラックスしてくれてるのはいいけどな。」 明らかにマッサージとは違う手つきでお尻を撫でられたから、反応してしまった。 僕の考え事モードに気付いて、仕掛けてきたらしい。 「意地悪…。」 「もっと苛めてやる。」 涼一さんは僕の背中に覆い被さると、胸許に手を入れて乳首を弄り、もう片手でお尻を割って、後孔の入口を指で撫で回して来た。 「ゃ……ぁんっ!」 後ろは指を挿れないで、入口ばかり撫でる。 乳首もクリームで滑って、上も下も焦らされる。 「あ…あぁ!いじめ…ないで…っ!」 腰が欲しくて揺れてしまう。 頭を振り返らせて、涼一さんに懇願の眼差しを向ける。 「何を…して欲しいんだ?」 涼一さんも興奮して呼気が荒い。 「柚希の……お尻を苛めてっ!」 恥ずかしい言葉なのに、すっかり涼一さんに教えられた通りに淫らに言ってしまう。 今の僕を支配しているのは、恥ずかしさじゃなく欲望だ。 「お利口だな。」 三度目の涼一さんの勃起は、今までで一番大きくなっていた気がした。 入って来る涼一さんの自身は、毎日受け入れてるのに、ひょっとしてまだ育ってるんじゃ?と思う程、大きく僕を押し拡げる。 「ふっかい…っ!」 バックで挿入されてるので、普段しないその体位に、より深く入ってる。 僕の中は期待でいっぱいになって、涼一さんを包むように卑猥に蠢いてしまう。 「…っ、柚希の中は俺にピッタリ吸い付いて、俺の全てを食っちまいそうだ。」 ピストンが開始される。 「あっああっ!たべ、させてえっ!」 僕を貫きながら、涼一さんは両乳首を摘まんで捏ねくり回す。 「はっ…あぁんっ!イッちゃうのぉっ!」 腰も胸も涼一さんに押し付けて、身体全体が涼一さんを欲しがる。 「…っ、柚希っ!」 切羽詰まった声がしたと思ったら、涼一さんは少しだけ身を離して、僕の身体を仰向けにする。 「バックは気持ちいいが、やっぱり柚希の可愛い顔を見ないとな。」 「ふぁ……っ、いっぱい…みて…、柚希だけをっ!」 「元々柚希しか見えていない。」 知ってても言葉で貰うと嬉しいね。 涼一さんの動きが激しくなって、入っちゃいけない場所に入って来る。 「あっあぁんっ!そっ……あっ、イッちゃう!!」 「ああ、俺も…イきそうだ。柚希の、最高にエロい瞬間を見ながら、イきたい。」 涼一さんが僕にちょっとだけ体重を掛けて、唇に唇をくっつける。 僕ももっと欲しくて、涼一さんに舌を伸ばすと、涼一さんがすぐに舌を絡ませてくれる。 そのまま腰の動きが速まる。 くちゅくちゅと夢中で口を貪り合いながら、下半身はやはり卑猥な音を立てて愛し合う。 「りょういちさん…あたま、へんなっゃう…っ!!」 キスの合間に嬌声を上げてしまう。 言いながら自分からも腰を振って、絶頂に向かおうとしながら。 「愛してる、柚希…!」 涼一さんがスパートを掛けると、僕もイく事しか考えられなくなり。 「りょういちさん…っ…!あああ―――っっ!」 「柚希…っ!」 僕がびくびくしながらイくと、自然締まった孔が、涼一さんの精液を受け止めた。 いつものように涼一さんが腕枕してくれている。 数分置いて僕は意識がしっかり戻り、胸を荒く上下させている。 「ん……。」 涼一さんの顎に頭を擦り付けて甘える。 「柚希のマッサージ、途中になったな。」 僕の甘えに嬉しそうな顔をしながら、髪を優しく指で梳いてくれる。 「僕はいつも朝してもらってるから。いつもよりゆっくり休めたし、当初の目的は達成出来たよ。」 「そうか、それなら良かった。」 ぎゅっと強く抱き締めてくれる。 「でも、そろそろ帰らないとね。約束だし。」 あからさまに残念そうな顔をする涼一さんに、思わずクスクス笑ってしまった。 「有難うな、奥さん。」 「こちらこそ、旦那様。」 もう一度ちゅっと軽くキスしてから、シャワーを浴びてあっちに戻った。

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