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「んっ…はぁ…。」 「ハヤト?気持ちいい?」 「んっ。聞くなよっ、そんなことぉ。」 組み敷いたハヤトの潤んだ瞳が、とてもかわいい。ズブズブと埋め込んでいく度に、身体がビクビクと跳ねる。ハヤトの中はいつもより熱くて、早々にイきそうになる。前日に長めに寝たとは言え、睡眠不足で運転し続けたせいか、今日は起きるのが遅かった。そのせいで、普段は見ない夢も見てしまった。 「んっ、なに?」 「何が?」 「はぁっ、ちがっ、ちがうこと、かんがえてる。」 「そんなこと、ないよっ!」 「んんんっ!!」 「ははっ、イっちゃったね。かわいい。」 「はぁはぁはぁっ。」 半ばまで入っていたモノを奥まで一気に押し込めば、飛び跳ねたハヤトは白濁を吐き出した。 「はぁはぁっ、おまえもイけよ。」 「まだ。まだ、終われない。」 「仕方ねぇな。付き合ってやるよ。」 息も絶え絶えと言った感じなのに、男らしく言い切るハヤトが愛おしい。 「ハヤト。」 「どうした?」 「帰って来れた。」 「…ああ、帰ってきたよ。おかえり。」 「ハヤトも。」 「うん。」 ハヤトをぎゅうっと抱き締めると、首から下げたドッグタグ同士がぶつかって音を立てる。お互いの連絡先を書いたドッグタグ。いつだったか、かっこいいので作ったと言われて渡されたドッグタグには何故かハヤトの名前が入っていた。 「これ、ハヤトのだろ?」 「そうだよ。ヒロのは俺が付けてる。その方が便利じゃん。」 「便利?」 「どっかで倒れても誰かが連絡くれるだろ?」 そう言って笑った顔は、どこか泣きそうだったのを、今でも思い出す。 「ははっ、んっ、泣くなよ。」 「泣いてない。」 「ん。続き、しようぜ。もう動いていい。」 「わかった。」 ハヤトの許しを得て、今日も俺はハヤトをぐちゃぐちゃに犯していく。俺の下でハヤトが喘ぐ。ハヤトだけは誰にも渡さない。ハヤトだけは。 ------------------------------ 「あー、腰痛てぇ。」 声もガサガサだし。あれから俺だけ何度もイかされて、ヒロは俺の腹の奥で1回吐き出しただけで、コテンと寝てしまった。やっぱり疲れてんじゃねぇか。デカい図体で俺に巻き付いて寝ている。 「あーあ。疲れたなぁ。」 今回の仕事は特に危険な事の無い、最安値の仕事だった。距離が長い事以外はラクな仕事だったけど。ヒロは人が死ぬ事に敏感だ。俺も詳しくは知らないけど、小さい頃に目の前で両親が死んだらしい。両親とはそれっきりで墓の場所も知らないと言っていた。その所為か、いつもより気を張っていたのかも知れない。俺の横で、親と一緒に居る時の子供のような、安心しきった顔で寝ているヒロを見ると、何でか泣きそうになる。起こしてしまうと分かっていたが、ヒロの頭の下に腕を入れて、髪を撫でてやる。短めの髪がちくちくと刺さって心地いい。 「ヒロ。」 「ぅん?」 「俺達も同じ墓に入ろうな。」 「…うん。」 ぐりぐりと押し付けられた顔は、少しだけ湿っていた。

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