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第5話 発情 ※R18

    “秘儀(ひぎ)の間”の一番奥の壁際。  石床に(きざ)まれた、直径がちょうど人間の身長ほどの、古い魔法陣の上に用意された、粗末(そまつ)寝床(ねどこ)を使い…  薬酒の効能(こうのう)で獣のように発情したアニマシオンは、自分と同じく発情したオメガの少年をうつ伏せにして、細いうなじに噛みつき… 小さな尻をガッチリつかんで、夢中で最奥をガツガツと突き上げる。 「ううっ…! ううっ…! んうっ…! クソッ! ううっ…!」   ああ、良い! 良い! オメガのフェロモンで、頭の中を淫欲(いんよく)(おか)されながら、ギュッ… と性器を中で締め付けられるのが、たまらなく良い! こんなにも、これは気持ちが良いことだったのか?! ああ… 自慰などとは、比べ物にならない! 腰を振るのを止められないぞ!! 今、止めたら、心臓まで止まりそうだ!  少年の奥にあるオメガの性器から、アニマシオンが射精した精液があふれ… グチュッ… グチュッ… ジュボッ… グチュチュッ…   絶え間なく、(みだ)らで下品な音を響かせて、アニマシオンは獣のように腰を振り続ける。 「ああっ…! ああっ! はぁ… んっ…! ああっんんっ!」   うなじを噛まれた少年も、抵抗することなく、アニマシオンの突き上げに合わせ、腰を忙しなく揺すり、甘い声で鳴き続け快楽に没頭(ぼっとう)している。    薬酒によって欲望に(とら)われた、野蛮(やばん)()れ狂うアルファの本能が、少年が放つオメガの誘惑フェロモンに溺れ… 何がどうなっているのか…? アニマシオンは自分でもわからなくなっていた。  2人が使う粗末な寝床の下に刻まれた、魔法陣の一部が…  アニマシオンが射精する度に、無意識で放つ魔力に反応し、金色に輝き浮かび上がると、こんどは少年が放つ魔力に反応し桃色に輝く。  隙間(すきま)なく刻まれた古代の魔法文字を囲む枠線が、魔力の光ですべて染まると… 規則正しく順番に、内側に刻まれた魔法文字が、交互に金色と桃色に光る。  すべての魔法文字が輝きを持つと… 始めははっきりと桃色と金色に分かれていた魔力の光が、じわじわと混ざりあい金色を()びた桃色へと変化する……。 「ああっんん…! ああっ…! 殿下ぁ… 殿下ぁ…! ああっ… んんっ! もっとぉ…! もっとぉ…!」    グチュチュッ… グチュッ… グチュッ… ジュボッ…  「くうっ…! ううっ…! ううっ…! ぐっううっ…!」  アニマシオンも魔法陣の変化に気付いてはいたが… そのことについて考える余裕はなかった。  ぼんやりとだが、このために自分は薬酒を飲まされ、性器で少年の奥を夢中で突いているのだろうと… さすがにアニマシオンも、それだけは理解する。  オメガの誘惑フェロモンに溺れ狂ったアニマシオンは、少年が体力の限界を迎えて気絶するまで、激烈(げきれつ)情交(じょうこう)を続けた。

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