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第18話 ※

 日差しが眩しくて、ようやく目が覚める。どうやら発情期(ヒート)は終わったようだ。頭がすっきりしている。瞼を擦りながら起き上がって、体の軽さに驚く。多分あれからずっとセックスしていたはずだが、噂は本当だったようだ。  さて、(つがい)になったところまでは覚えている。いや本当に番になったか?(うなじ)を触ると、ちゃんと噛み跡があった。よかった、夢じゃなかった。  問題はその後だ。せっかくの番との発情期。最初からあの調子だった自分がどれだけ乱れたか思い出すのは怖いが、それはそれとして思い出さないのはもったいない…腕を組んで希はなんとかいくつかの記憶を引っ張り出し、そしてとても後悔した。  繋がったまま希が小用を足すのを毎回見られて毎回そのまま精液も漏らしたし、繋がったままシャワーも浴びて何度もイったし、繋がりながらご飯も食べたし、とにかくずっと繋がっていたし絶頂し続けていたことには間違いない。  最後の方はコマンドも混じっていて、霞のものが入ったまま動かず(S t a y)に何度も強制絶頂(C u m)させられたり、霞に尻を叩かれて「全く!躾がなっていませんね!これで何回イったのか、言え(S a y)!」「もうむり、わかんにゃ、あ、まらいく、ひ、ぐ~っ!」と言いながら潮だか尿だか分からないものを撒き散らしていた気がする。  これはひどい。発情期中なので仕方ないとはいえマジの淫乱である。いや、最中はものすごく幸せだったしΩSubとしての欲求も十分すぎるほどに満たされたが。しかし問題は…。 「うう…」  隣から呻き声が聞こえてくる。霞が布団を被って震えていた。 「…いやその布団俺のものなんだけど」 「うわっ」  容赦なく引き剥がす。案の定、中には顔を真っ赤にして半泣きになった霞がいた。 「恥ずかしい…僕めちゃくちゃ調子乗ってませんでした?」 「いやあんま覚えてないし。尻叩かれたことしか覚えてないし」 「覚えてるんじゃないですか…でも希さんが覚えてるのは多分ごく一部です。僕は全部覚えてるんですよ…いや希さんがかわいかったことも全部覚えてるんですけどそれ以上に自分が恥ずかしい……」  霞がさらに真っ赤になった顔を両手で覆う。  その頭に希が手を乗せる。いつもやってもらってるように、軽く撫で始めた。 「俺はお前のSubなわけだし、普段からもっとすごいのやっていいんだからな?」 「あんなの素面じゃできませんよ!いくらなんでも上級者向けすぎる!」 「とりあえず貞操帯と鎖と革手袋買う?」 「うわあ魅力的…じゃなくて!」 「お前も発情(ラット)してたんだから仕方ないって。俺も、なんか喜んでたし…」 「………希さんって本当にいい人ですよね(G o o d b o y)」 「んん?そうなる?嬉しいけどさ…まずは」  希はまだ顔を隠している霞に近づいて抱きつき、耳元で言った。 「番にしてくれて、ありがと」  霞はこちらが心配になるほど赤くなったあと、「こちらこそ、ありがとうございます」ともごもご言った。

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