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第1話

しあわせそうに微笑み合う新郎新婦。 ずっと好きだった親友のそれを見る俺の心は、時化た海みたいにどうしようもないものだった。 だけど、顔には出さない。 笑って祝福をする。 反対のことに心はズキズキと痛み、壊れそうだ。 痛い。 苦しい。 助けてくれ。 いや、いっそ壊れてくれ。 その方が楽になれるだろう。 それでも、好きな人のしあわせを壊さないようにしていた。 大好きな“親友”の為に。

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