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第3話 実家

そういうのもう嫌なんだよ。 高校を卒業するまでには山の神に忠誠を誓う儀式を終えていないといけない。 いや、違うか全員の前で性交を見せないといけない。 それも久遠寺太一と……。 絶対に嫌だけどな!! 下校時刻 「きゃー久遠寺様!! 素敵」 「こっち向いて」 昇降口で女子がわいわい騒いでいた。 久遠寺家といえば逸物を祀ってる神がいる山、それは花里も守ってる神のことでもあるけど それで女子に人気。 代々 久遠寺家はあそこがビックサイズなんだと。 でも残念なことに久遠寺家と花里家の男は結ばれないといけない。 杵島が言っていたけど、もし久遠寺家とではなく杵島家と結ばれた場合はどうなるのか300年続く歴史に汚点として残るんだろうな。 こちらに気づいた太一はズカズカと歩いてきた。 「よぉ、今帰り?」 「……関係ないだろ」 「連れないな……」 「久遠寺様、今日はどちらに行かれますか?」 「ん? 部活だよっておい喜一!!」 俺は思わずあっかんべーとして太一を後にした。 今日は金曜日、誰にも告げずに俺はバスに乗り込んだ。 山道をゆらゆら揺られながら日が沈み暗くなっていく道路をただ見ていた。 山奥の実家につき靴を揃えていると後ろから声をかけられた。 「(かんなぎ)様!?」 坊主は驚いていた、寺の修業をしに来た顔見知りの坊主だ。 慌てた様子で玄関の傍のボタンを押した。 「あっお前!!」 そうそのボタンは居間に続く緊急ボタンだったからだ。 数秒後駆けつけてきたのは5歳年上の(みどり)だった。 「碧兄……」 「なにかあったのか!!」 と抱きつかれあやされる。 「別に……」 「もしや太一となにかあったな!!」 「それは正解だけど」 「まったく正当継承者の太一と喜一は特別なんだからどこか行くときは必ず連絡しろよ、葵兄も慌てた様子で電話かけてきたぞ」 「うん、ごめん」 葵兄と碧兄は18歳の儀式を終えている。 「とりあえず見つかったって連絡しておくよ」 「うん」 実家に帰ったらやることそれは 山の神が祀られている部屋に行きズボンを脱ぎ性器を掴みそれを自分で扱う。 「うっ……」 びゅっと飛んだ白い液体を見ながらゾワッとした。 こんなこともうしたくない。

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