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0.01の距離 40

 避難用の小さな部屋だから距離なんてないのに、ほんのわずかな距離なのにオレを抱き上げることができず、よろめいて床に頭を打ち付けている。 「くっそ……っ目が回る……」  繰り返し頭を振り、腕の中のオレにケガがないことを確認して……苦しそうに顔を歪める。  Ω用の緊急抑制剤はものすごく苦いらしくて、α用の緊急抑制剤は打ったら酷い貧血になったような感じになるって聞いたことがあった。  うっすらと汗をかいている額に触れると、熱いかと思ったのに驚くほど冷たい。    ずいぶん無理してるんだって、わかる。   「……本当にいいんだろうな  、ここまできて突っぱねるなよ」 「まこちゃん まこちゃん、オレ……まこちゃんのこと、好きなんだけど」 「~~~~っ!」  複雑そうな顔をして、まこちゃんは何か言うこともなくオレをぎゅっとしてくる。  オレの本来の予定では、こんなシェルターじゃなくてどっちかの部屋で、床でなくてベッドの上でこうやって向かい合ってイチャイチャしているはずだったんだけど……  でも、まこちゃんが嬉しそうに笑いながら泣いてるから……いいかな。  体を支えようとするもぐらぐらするから、傍らのベッドにもたれかかってなんとか堪える。 「 っ、ぅ    」 「いぃ、の、まこちゃん、寝てて   」  起き上がろうとしたけれど真っ青な顔のまこちゃんは途中で断念してぱたりと倒れてしまう。  それでもオレがキスしたら応えてくれるし、心臓はめちゃくちゃドクドクいっている。  尻に当たる杭にそっと手を這わせると、びっくりするくらいの大きさと熱で…… 「は、ぁ  っも、あんま、さわ  触るな。暴発する」  ぬるぬるに濡れた先端は少し柔らかいのに、くびれから続く部分は張り詰めて血管が浮いてグロテスクだと思えちゃう姿だ。  何より、わかってたはずなのにサイズが凶悪過ぎて……  でもそれを感じていると胸の奥が切なくなるし、腹の奥がぎゅっと絞られるように苦しい。 「まこ、ちゃ……入れていい?」 「……だめ」 「えっ⁉」  もう後はそろそろと腰を下ろしていくだけってところなのに、そんなことを言われてしまうと息が詰まりそうなほどショックだ。 「最初なのに はじ……初めてなのに、こんな   情けないから    」    小さな頃と変わりない泣く寸前の顔は可愛くて、オレはその鼻先にちょんってキスをした。 「オレはちょっと、楽しい」  焦らすために、もう痛いくらいに立ち上がってるお互いのを擦り合うのも楽しいし、まこちゃんを上から眺めて主導権を握っているのも楽しい。  腰を動かすと、お互いのくびれ部分がコリコリと摺り合わさって……

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