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第7話

ぽんと背中を押され、無我夢中で走り出した。 生徒と会うかもなんて心配はすでにしていない。 公園に着き、息を整える。 並んで座っていた石には、今はぽつんと一人だけの後ろ姿。 「奏!!」 奏がばっと振り向く。 「倫、今までど…」 「中学のときから、ずっと好きだった!俺と、付き合ってくれませんか?」 高校生だった俺には、最後まで言えなかった言葉を今はきちんと伝えたい。 駆け寄って来た奏にきつく抱きしめられる。 「お前がいなかった日々は想像以上に辛かった。これからは絶対こんな思いはしない。俺も好きだよ、倫」 ぽろぽろと涙が溢れる顔を奏に見せたくなくて、奏の肩に顔を押し付けて、思いっきり泣いた。 ずっと優しく頭を撫で続けている手があたたかかった。 頰を挟まれ顔を上げさせられて、唇に優しいキスを落とされる。 幸せで溶けそうだと、そっと目を閉じた。

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