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ドキンちゃんのワガママ

ぐーきゅるるる 部屋にそんな音が響く。 「あー、腹減ったぁっ」 朝から何も食べずにばいきんUFOのメンテナンスをしていたせいで腹が減ってぶっ倒れそうだ。 今はもう1時。 「ドキンちゃん、なんか作って」 「いやよ、自分で作って」 雑誌を読みながら返してくる。 俺様には目もくれない、居候の癖に。 「俺様が料理を作っても食えたもんじゃないんだよ」 実際、前に作った蕎麦は酷かった。 ドキンちゃんいわく、本当に顔が青くなったらしい。 「あ、そうだ!」 唐突に大声をだされて、思わずビクッとなる。 「な、なに?」 「今日ケーキの配給があるらしいからアンタ行ってきてよ。アタシショートケーキがいい!」 また、パシリかよ。 いつもいつも俺様をコケにして、今日こそガツンと言ってやる! 「たまには自分で行ったらどうだ?」 言ってやった!言ってやったぞ! すると、パタンと雑誌を閉じてこっちにくるドキンちゃん。 そして、いきなりガッと肩を捕まれた。 「い、い、か、ら、行ってきてー!!!」 「は、はい!ただいまー!!」 こうして今日もドキンちゃんのワガママに振り回される事になった。

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