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赤い服を着たアイツ
「あっ、あれだ」
ドキンちゃんに脅されてばいきんUFOで来た町。
うろうろしているとやっと、配給車を見つけた。
このまま行っても俺様だとバレるから、今日もちゃんと変装グッズを持ってきた。
これでバレねぇ!
ばいきんUFOを着陸させ、変装して配給車へ列んだ。
早く俺様の番が来ねぇかな。
「はい、次の子ー」
来た!
「ショートケーキとチョコレートケーキください!」
チョコレートケーキはもちろん俺様の分、ショートケーキは白いから余り食べたくはない。
「ごめんねぇ、ショートケーキはもうないのよ。あなたの前の子で最後で、代わりにシュークリーム入れとくわね」
は?ショートケーキがない?
そんなの、あのドキンちゃんが許してくれる訳がない。
俺様の前に列んでいたやつは....、あいつだ。
「おい、そこのお前!」
「なっ、なに?」
いきなり呼ばれたからか、不審そうにこっちを見てくる。
女だろうが関係ない。
「そのショートケーキをよこせ!」
「い、いやよ!」
「うるさい!黙ってよこせ!」
そう言ってそいつのショートケーキを奪おうとすると、周りの奴らが止めに来て抑えられた。
「邪魔するな!」
掴まれた腕を振り払った拍子に、カツラが取れてしまった。
俺様の角があらわになる。
「あ、」
途端に、俺様のそばから人がいなくなる。
ショートケーキを持っていた奴も、必死で逃げたようで、地面にショートケーキが落ちていた。
あーあ、勿体無い。
「ば、ばいきんまんだ!」
「助けてー!アンパンマーン!!」
「ばっ....!」
アイツが来るとめんどくさい、今のうちに逃げよう。
ショートケーキは....、シュークリームとチョコレートケーキでどうにか許してもらえば....
「呼んだかい?」
振り向くと、目の前に赤い服を着たアイツがいた。
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